地獄のハイウェイ

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単弓類の逆襲

ジュラ紀白亜紀に支配的な地位を占めていた恐竜類が、
巨大隕石がユカタン半島沖に落下したことによって絶滅し、
そのおかげで哺乳類が繁栄できるようになったとよく言われる。
大筋では間違っているとは思わないが、
恐竜よりも前に繁栄していたのは単弓類だったということが
あまり強調されないのは残念である。
単弓類の中では背中に帆を立てたようなディメトロドンがポピュラーで
子供向けの図鑑などでは恐竜と一緒くたにされていることもあるが、恐竜ではない。
単弓類は哺乳類型爬虫類(近年はなんと爬虫類型哺乳類とも呼ばれるらしい)とも呼ばれ、
恐竜やワニやトカゲよりも、はるかに哺乳類に近縁なのである。
分類学的には恐竜やワニやトカゲは双弓類に属する)
単弓類はペルム紀に繁栄していたが、
地球史上最大とも言われるペルム紀末の大絶滅(2億5千万年前)を境に衰退し
哺乳類を除いて子孫は絶えてしまった。
恐竜の繁栄は、単弓類の絶滅によってもたらされたものだとも言われるので、
恐竜絶滅後の哺乳類の繁栄は単弓類の覇権奪回とみなしてもよいだろう。