2006-01-01から1年間の記事一覧
数年前にちょっとした流行になった本に 進化生物学者ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」というのがあった。 歴史に科学的(進化生物学が中心)で斬新な知見を導入したとして好評だった。 一部の進化論ファンの間では、人文系の既成学問である歴史学…
以前にもとりあげた( 仁義なき競争社会 - 地獄のハイウェイ ) 阪大生命機能研究科の杉野明雄教授の論文不正事件に関して 阪大が20日付で杉野教授を懲戒解雇したとの報道があった。 前回も書いたがこのケースでは告発者の保護が不十分だったために 告発者が…
昨日のWBAライトフライ級タイトルマッチは、 亀田がスタイルを変えてアウトボクシングで判定勝ち。 7Rからしか見ていないので全体については分からないが、 見た範囲では亀田が優勢だったので誰しも納得できる判定だろう。 ここで負けていたらTBSから捨てら…
国会では教育基本法改正に関してゴタゴタしたようだが、 教育基本法を変えて教育問題にどれだけ役に立つのだろう? ちょっと前に話題になった高校の必修逃れ問題にしても いじめ問題といった教育問題にしても 教育基本法改正が魔法の薬でないことは確かだろ…
W.ブロード&N.ウェイド『背信の科学者たち』が講談社ブルーバックスから再刊されたようだ。http://shop.kodansha.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2575353最近の事例に関しても補足されている由。原著が出たのが1982年(最初の邦訳は1988年)だからもはや科学…
kaikai00さんという方の「今日行く審議会@はてな」というBLOGサイトの 2006年11月29日付けのエントリ「教育再生会議なんて要らない」の中で http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20061129/1164732169 教育再生会議と中教審の義務教育特別部会を比較をされていて…
A.ソーカルとJ.ブリクモンの「『知』の欺瞞」の訳者でもある 学習院大理学部の田崎晴明教授が 「水からの伝言」 を批判するページを作成したそうだ。 http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/fs/ 良くまとまっていると思うが、 元々「偽科学」に反対する人達に…
いわゆるソーカル事件というのは、 1996年にA.ソーカルという物理学者が ポストモダニズムによる科学の引用がデタラメであることを告発するために、 ポストモダニズムの真似をしたデタラメ論文を作成して 「ソーシャル・テキスト」誌に投稿し、 デタラメ振…
村松秀「論文捏造」(中公新書ラクレ)読んだ。 http://www.amazon.co.jp/gp/product/4121502264/ ヤン・ヘンドリック・シェーンの論文捏造事件(ベル研シェーン事件)を 追ったTV番組を基に書籍化されたもので中々興味深かった。 良く取材されていると思っ…
Yosyanさんという方の「新小児科医のつぶやき」というBLOGサイトの、2006年10月27日付けのエントリ「なるほど」の中で、以下のような文章を見た。 医者の議論は一般の方々が考えられているより遥かに辛辣で厳しいものです。学会発表という公式の場で、面と向…
これまで教育問題になると、 何かと現場を縛り付ける「悪者」扱いを受けてきた学習指導要領だが、 現場では結構ないがしろにされていることがわかった。 学習指導要領に定められた必修科目を履修させずに 受験対策の科目に振り替えていた高校が 全国各地でか…
科学コミュニケーションで問題とされているニセ科学とは、 近年話題になっている「水からの伝言」とかのような 科学を自称しているが実態は科学とは呼べないような代物のことだ。 それはそれで問題なのだが、 科学コミュニケーションにとってより重要視すべ…
報道によると2006年度のノーベル化学賞が ロジャー・コーンバーグに決まったそうだ。 「真核生物の転写の分子的基礎に関する研究」で受賞だそうだ。 これって明らかに生物分野の研究テーマではないだろうか。 そう言えばここ数年、 ノーベル化学賞は生物分野…
報道によると、今年(2006年度)のノーベル生理学・医学賞は RNA干渉(RNA interference,RNAi)を発見した アンドルー・ファイアとクレイグ・メローに 授与されることに決まったそうだ。 この現象の解明の発端となった研究を行ったといわれる リチャード・ヨ…
阪大生命機能研究科の杉野明雄教授によるとされる論文不正に関して 同研究科の研究公正委員会の調査報告書がネットで公開された。 http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/reports/FinalReport20060921.pdf 今回のケースでは告発者の保護が不十分だったために 助手が…
22日、阪大生命機能研究科の研究公正委員会は、 同研究科の研究チームの論文が取り下げられ、 共著者の助手が自殺した問題に関して、 責任著者である杉野明雄教授が 単独でデータの捏造・改竄したとする調査結果を発表したそうだ。 自殺した助手は論文の不正…
総務省統計局の平成17年科学技術研究調査によれば、 平成17年3月31日現在の研究者の数は79万900人だそうだ。 http://www.stat.go.jp/data/kagaku/pamphlet/s-04.htm 仮に、これら研究者のうちの1%だけが、 論文捏造などの研究不正に手を染めているが、 残り…
日本医科大学の丸山千里教授(1901~1992)が開発した 結核菌からの抽出物である丸山ワクチンは 一部の擁護者からは画期的な癌治療薬と喧伝されながら 認可を巡る極めて不明朗な状況の中で政治問題化し 相当にマスコミを賑わしたが、 1981年に有償治験薬とい…
昨夜はTV(地上波)でK-1 MAXを見た。 ラウンドをカットして放映された試合が少なくて良かった。 お遍路本や書道展入選で世間的認知度も非常に高い須藤元気だが バックハンドも熟知されるようになって奇襲性が乏しくなったのか イアン・シャファーに読まれて…
報道によれば先月28日に徳山工業高専で起きた殺害事件で、 山口県警は同高専の男子学生(19歳)に対して 殺人容疑で逮捕状を取って指名手配していているそうだ。 容疑者が未成年ということで氏名も顔写真も マスコミでは報道されていない。 この事件について…
既に報道されているように国際天文学連合(IAU)が、8月24日の総会で、 冥王星を惑星から除外しセレスや2003UB313と共に "dwarf planet"(矮惑星と仮に訳されている)にする 「惑星」の新定義を採択したそうだ。 個人的には最接近時には海王星よりも太陽に近…
昨日TVで「NHKスペシャル:論文捏造-夢の医療はなぜ潰えたのか」を見た。 黄禹錫(ファン・ウソク)元教授のクローンES細胞捏造事件について 時系列に沿って転落の過程を紹介していた。 番組では捏造問題が中心になっていたので軽く流されていたが 部下(学…
今朝の読売新聞のスポーツ欄に、 先月22日にWBAスーパーフライ級でチャンピオンになった名城信男が、 昨年4月の名城との日本タイトル戦後に亡くなった田中聖二選手の墓前に チャンピオンベルトを供えて勝利報告したという記事が載っていた。 ボクシングはや…
昨日のWBAライトフライ級王座決定戦で、 亀田興毅がファン・ランダエタに判定勝ちした試合は、 ネット上でも騒然たるネガティブな反響を呼んでいる。 自分は亀田が余り好きではないし、 長々とした煽り映像を見るのがいやだったので 途中からチャンネルを回…
埼玉県ふじみ野市の市営プールで起きた悲痛な児童死亡事件は、 ふじみ野市の安全管理に関する無責任によるものといわざるを得ない。 安全柵が二重化されていないとかの設計上の問題や 外れた場合の緊急措置が決まっていなかったらしいという管理上の問題など…
今朝の読売新聞に昨年度の大学の特許収入の話が出ていた。 トップの名古屋大は2億円弱の収入でこれは凄いが、 10位以内でも1000万円程度のところがあった。 1000万円では一人分の人件費程度であるから 知財部の職員を一人雇えば吹き飛んでしまうレベルだ。 …
つい先日「格闘家は生物学博士」という記事を知った。(http://www.tokyo-np.co.jp/00/thatu/20060711/mng_____thatu___000.shtml)プロ格闘家にして修斗とブラジリアン柔術の道場「パラエストラ小岩」の代表である大内敬(以下敬称略)の紹介記事である。東…
地域や小学校によって対応は異なるが、 大雨洪水警報などが発令された場合に 自宅待機とか臨時休校にするところは少なくない。 これはもちろんのこと児童の安全確保のためだが、 働いている女性にとっては結構大変なことである。 気象警報が発令されたからと…
以前に取り上げた 神戸大学工学部の特許取り下げ事件の続報があった。 報道によると大前伸夫教授と中井哲男教授が訓告、 田川雅人助教授には口頭厳重注意だそうだ。 実際には実験していないデータが記載されていたことに対して 調査委員会は「研究者の倫理に…
報道によると、国立天文台の男性教授が、 科研費の一部を他の目的に流用していたことが明らかになったそうだ。 流用した一部には、衛星実験の成功を祈願するお札の購入費(8000円)や 研究メンバーの結婚式への祝電の一部としても支出していたそうだ。 こう…