地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

2014-05-01から1ヶ月間の記事一覧

盗まれた栄光

先日、ドロシー・ホジキン(1910-1994)のことを書いたが、女性結晶学者としてはロザリンド・フランクリン(1920-1958)の方が一般的な知名度はあるかもしれない。ただワトソンがDNAの構造解析について書いた回想録『二重らせん』(原書1968年)でフランク…

本物の女性科学者

今日のグーグルのロゴは、ドロシー・ホジキン生誕104周年ということでペニシリンの分子モデルが使われていた。 ドロシー・ホジキン(1910~1994)は一般的な知名度は必ずしも高くないが、ペニシリン、ビタミンB12、インシュリンといった分子の立体構造をX線…

ダン・アリエリー『ずる ― 嘘とごまかしの行動経済学』

ごく普通の人がする嘘やごまかしといった不正についてのポピュラー読み物。 行動経済学というよりも社会心理学の範疇の話題が中心だと思うが楽しく読めた。 ごまかしが行われる頻度はそれによる利益の大きさとか あるいは見つかる危険の大きさは あまり関係…

The Article only?

報道されているようにSTAP事件の論文不正問題について 理研は小保方晴子の不服申し立てに対して再調査をしないと決定した。 その報告書(http://www3.riken.jp/stap/j/t10document12.pdf)を見ると 故意の有無の問題や弁明の機会の有無などについて 明快な表現…

論争しない科学者って

STAP事件絡みのネットの記事を見ていてふと思ったのだが、 同業者が研究不正を追及しないことに関して 「科学者は他人の研究報告を批判しても業績にならないのでしない」式の言説を 見掛けることが割とある。 しかしこれは素直に受け取って良いのだろうか? …