地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

大学教官は研究者か教育者か?

昨日、某大学で理系の教官をやっている後輩に会ったところ 学生にサンプルを破棄されてしまったということで凄く嘆いていた。 某共同研究利用施設で実験した貴重なサンプルを (なけなしの研究費と1年をかけて準備したサンプルとの話) 最終段階の次の測定装…

タイの選挙制度を見習っても良いかも

日本の選挙制度では、 候補者が定数に満たない場合には無投票当選となる(公職選挙法第百条)。 この方式だと例えばいわゆる無風選挙区で 有力候補一人と言葉は悪いがいわゆる泡沫候補しかいないとき 有力候補が事故や急病で頓死してしまうと ほとんど支持者…

研究費ミニマムを保証すべきだ

先日書いた「マタイ効果」(マタイ効果 - 地獄のハイウェイ)の 続きを考えてみた 「富める者はますます富み、貧しき者はますます貧しくなる」マタイ効果によって、 業績を上げ科学の発展に貢献した科学者に対して 研究資金の配分といった面から報償が与えら…

マタイ効果

科学において「富める者はますます富み、貧しき者はますます貧しくなる」こと、 今風に言えば勝ち組と負け組の格差がどんどん拡大することを、 自己流に「研究費のマルコフニコフ則」と名付けていた知人がいたけれど 科学社会学の分野では「マタイ効果」(Ma…

ブログと名誉毀損に思う

名誉毀損について調べてみると、 刑法第三十四章に「名誉に対する罪」という項目があり、 (条文は総務省法令データ提供システムhttp://law.e-gov.go.jp/cgi-bin/idxsearch.cgiによる) 第二百三十条に 「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、 その…

進学期待格差社会

報道によると「こども未来財団」(http://www.kodomomiraizaidan.or.jp/)が 家庭の所得と子供の進学への期待等の関係について調査したそうだ。 調査によると家庭の所得によって子供の進学への期待に格差があり、 例えば子供の大学・大学院進学の希望につい…

加工室にて太平洋戦争を思う

先日ある機械の部品に加工をしなければならなくなって 職場の工作室でフライス盤による加工をした。 大した加工ではないのだが素人の悲しさで 長い時間をかけても出来たのは何とか使える程度の代物。 熟練工ならあっという間に精確に仕上げてしまうのだろう…

著作権問題でブルーバックス回収

報道によると講談社はブルーバックスの「科学史から消された女性たち」と「早すぎた発見、忘れられし論文」に、盗用が見つかったとして、回収・絶版にする措置を取ると発表したとのこと。http://shop.kodansha.jp/bc/books/bluebacks/oshirase.html手にとっ…

幇間からペテン師へ

昨日の記事で、科学研究における不正行為と御用学者の件について触れたけれど、 どうも科学研究者の間では両者を分離して考える傾向が強いようだ。 現在問題になっている不正(ミスコンダクト)事件に関して言えば、 「御用学者でもない普通の研究者が不正を…

理系には曲学阿世の徒とか御用学者とかはいなかったの?

東大や阪大の論文捏造事件などの不正事件が相次いで明らかになり、 科学における不正に関する議論が色々と行われているし、 自分もその一角を占めているわけだが 理系(医学系を含む)研究者の議論の一部に凄く素朴というか 「これまでは不正問題は考えもし…

K-1ルール改正に思う

昨日は、TVでK-1ニュージーランド大会を見た。 セーム・シュルトvs.ピーター・アーツを楽しみにしていたのだが 試合は両者のクリンチが多くて膠着気味になり シュルトに2度イエローがでてアーツの判定勝ち。 シュルトは掴みを厳しく注意する新ルールに対応…

ブログにおける実名と匿名

ネット世界では「匿名vs.実名論争」というのがあるらしい。 ネットが半ば公的な空間であることを考えると リアルな公共の空間とかでは大声で言ってはならないことがあるのだから 実名だろうと匿名だろうと発言すべきでないことがあっても不思議ではない。 堅…