地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

2007-01-01から1年間の記事一覧

ある偽りのジレンマ

クリティカル・シンキング分野で 「偽りのジレンマ」とか「誤った二分法」と呼ばれる 誤謬論法というか間違った思考パターンがあることは多くの人がご存知だろう。 これは本来、多様な選択肢がありうるはずの複雑な問題について (大抵の場合極端な)2つの…

ポスドクよ大志を抱け

ポスドク問題でちょっと残念に思うのは、 科学研究者をプロスポーツ選手に喩えるような議論である。 自分はスポーツ選手とりわけ格闘家に対しては 雲の上の人への憧れのようなリスペクトを感じているので、 階級最多防衛記録を持つポンサクレックから 今年の…

カルトのやり口

a1214さんという方の「週刊日記」というサイトの 「インチキ宗教のだまし方」という記事が非常に興味深い。 http://blog.goo.ne.jp/a1214/e/2e6ca6153ffe98841eba674cbfb4979f まず、インチキ宗教の「本」による宣伝戦略について 悪徳商法も本を出しては全国…

ニセ科学リスト

芹沢さんという方のブログ「妄想科學日報」の 「覚えておきたい、ニセ科学リスト」 http://d.hatena.ne.jp/DocSeri/20071128/1196234450 という記事が話題を呼んでいるようだ。 これまでも疑似科学・インチキ療法を批判的に紹介するサイトはいくつもあったが…

ニセ科学関係のシンポジウム

伊勢田哲治さんの日記サイト(http://www.yonosuke.net/~iseda/diary/)で見た情報。 シンポジウム「ニセ科学・情報を見る学問の眼」 日時: 2007年12月15日(土)14:00~17:00 場所: 名古屋大学IB電子情報館015教室 講師: 菊池誠(大阪大学サイバーメディア…

プラグ・ミー・イン感想

プラグ・ミー・インですけど、とりあえず一通り見ました! 1枚目のボン時代の映像は、 セント・アルバンズ高校でのライヴ(モノクロ)など貴重なものもある一方で、 ヒッポドロームでのライヴはバップから既に発売されているものとかぶっていたり (画質は似…

プラグ・ミー・イン!

来ました来ました"プラグ・ミー・イン"3枚組! 1981年の日本青年館ライヴの映像もあるしすっごい楽しみだなぁ 今はちょっと忙しくてまとまった時間が取れないから、 後でじっくり楽しもうと思う。

ポスドクはテクニシャンになりたいと思うか?

言うまでもないが、ポスドク経験者の進路と言うのは、 分野によって事情がかなり異なるので ポスドク問題を考えるときには注意が必要なのだが、 あえて乱暴に考えてみることにする。 大型の研究プロジェクトであるとポスドクの募集以外に 任期付きのテクニシ…

カフェ・アンガスさん閉店

関西のAC/DCファンの間では良く知られた 北浜の「カフェ・アンガス」さんが閉店されたそうだ。 (テイク・アウトの靭本町店は続けるそう) ビジネス街の甘党の女性にはAC/DCファンは少ないだろうし 苦戦しておられたのかなぁと思う。 もうすぐ"Plug Me In"が…

企業の期待は「ポスドク>新卒博士>修士>大卒」のはずだから

文科省の「民間企業の研究活動に関する調査報告(平成18年度)」で http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/19/10/07102312.htm 採用した研究者の資質について、「期待を上回る」と回答した企業の割合は、全ての区分において10パーセントに満たない。「ほぼ期…

博士の給料について

「年収ランキング」というサイトを見ると http://www.job-etc.com/job/archives.html 元データの出典が記載されていないものの 色々な職業の平均年収が出ていて興味深い。 自分の興味があるところだけピックアップすると プロ野球選手 3751万円、 医師(開業…

亀田大毅はボクシング以外の格闘技に転向できるか?

昨夜の内藤大助vs.亀田大毅のWBCフライ級タイトルマッチは 最終ラウンドでの亀田大毅のレスリングまがいの抱え投げで 非常に後味の悪いものになったが(途中ラウンドもグダグダだった)、 とりあえずプレッシャーの中で最年長防衛記録を更新した内藤を讃えた…

ポスドク問題と科学技術の進歩

自分自身の興味によるバイアスはあるのだろうが、 いわゆるポスドク問題を話題にしているブログなどは 理学系特にバイオ分野が多いような気がする。 工学系は技術者としての就職がアカデミックポストの3倍程で http://hakasenoikikata.com/posdoc_report13.h…

ニセ科学が反証されるとき

ニセ科学批判関係で話題になったことの一つとして 安井至さんが日本化学会の「化学と工業」誌(2006年9月号)に 「「水からの伝言」と科学立国」と題する論説を載せ http://www.chemistry.or.jp/kaimu/ronsetsu/ronsetsu0609.pdf それに対する反響が同誌(20…

魔裟斗がMVP!

昨日はTVでK-1 MAX決勝トーナメントを見た。 放送開始早々いきなり注目度No.1の魔裟斗vs.ブアカーオ! 魔裟斗の接近してのアウトサイドからの右ショートアッパーが結構入る。 ムエタイとか肘ありのルールだったら 間合い的にあのアッパーは使えないだろうか…

JSTは廃止でなく学振と統合を

一部の報道によると、 (独)科学技術振興機構(JST)の廃止が検討されているらしい。 JSTの業務のかなりの部分が(独)日本学術振興会(学振)と被っているので 別個の組織として運営するのが無駄ということであれば、 廃止とか民営化ではなくて学振と統合す…

ニセ情報「B'zロックの殿堂入り」

B'zがHollywood's RockWalk殿堂入りの栄誉に輝いたそうだが、 (ソース: http://www.barks.jp/news/?id=1000034374 ) いくつかのマスコミではこれを「ロックの殿堂入り」と表現している。 例えば、 デイリースポーツ「B'z快挙!!ロックの殿堂入り」 スポニ…

アカデミズム至上主義からの脱却

lanzentraegerさんの「うすっぺら日記」の 「アカデミアへの進路の固定はどうしてなのか」(9月15日) http://d.hatena.ne.jp/lanzentraeger/20070915 「なぜアカデミア志向は瓦解したのか」(9月16日) http://d.hatena.ne.jp/lanzentraeger/20070916 とい…

疑似科学批判からニセ科学批判への変遷

ネットでの疑似科学批判に自分なりに参入し始めた数年前と現在では ニセ科学を巡る状況が大きく変化したと思う。 自分が参入した頃には「疑似科学」という言い方が一番ポピュラーだった。 そのころ疑似科学問題で参考にしたのは大豆生田利章さんの 「ネット…

「ニセ科学批判」について

ニセ科学批判(ニセ[科学批判]ではなく[ニセ科学]批判)について批判することを ニセ科学批判批判とかいう舌を噛みそうなネーミングで呼ぶらしい。 ここで「批判する」という語は、「ネガティブに評価する」とか あるいはもっと強く「否定する」「非難す…

博士を減らして質を高めるべきだ

自分が学生だった頃(1980年代)は、ポスドクは極めて少数で、 定職についていない博士は大概単なるオーバードクターだったから、 わずかな学振の奨励研究員(当時)は不安定でも立派な就職と見なされていた。 優秀で運が良い人しか学振は当たらなかったし、…

高い競争率は望ましいのか?

ポスドク問題では 多くのポスドクがアカデミックポストに就職できず 路頭に迷っていることが問題視されている。 これは見方を変えれば、 アカデミックポストはポスドクの中から 高い競争率で選抜されているとも言える。 高い競争率によって優秀な人材が選抜…

ポスドク問題で行動しろとか言うけど

ポスドク問題を話題にすると 「あれやこれやと言うだけでは変わらない」とか 「議論よりも行動を」とか言われることも少なくない。 しかしながら、当事者であるポスドクは、 アカデミアであれ産業界であれ職を探すことが 何よりも最優先で行動しなければなら…

K-1香港雑感

昨日はTV(地上波)でK-1GP香港を見たが、本当に酷かった。 金泰泳が準決勝で藤本祐介にKOで勝っていたのに 金が眼窟底骨折(?)でドクターストップ。 (金vs.藤本戦は放送されていないので怪我の本当の状態は良く分からない) 反対側の準決勝では武蔵がワ…

産学連携から考える「博士」のキャリアパス

日本生物工学会の2007年度大会(9月25~27日)のプログラムを見ると、 生物工学若手研究者の集い共催、大阪大学科学技術キャリア創生支援室協賛で 「産学連携から考える「博士」のキャリアパス」 というシンポジウムが企画されている。 WEBには出ていないが…

タンパク3000の事後評価

K_TachibanaさんのScience Communication Blogによると タンパク3000の事後評価が出たらしい。 http://blog.so-net.ne.jp/kagaku/2007-07-27 トップダウン式のナショナル・プロジェクトの事後評価というのは とかく「成果があった」という大甘の評価になりが…

「国会に卍固め」を覚えてますか?

いよいよ参議院選挙の投票が近付いてきた。 それで思い出したのだが、 18年前の平成元年の参議院選挙では アントニオ猪木が「スポーツ平和党」を結成し比例区で初当選した。 その際のキャッチフレーズが「国会に卍固め」だった。 いわゆるタレント候補である…

柏崎刈羽原発の徹底調査を!

自分自身は決して原発推進派ではないが、 現実にかなりの数の原発が稼動している以上、 その安全性の向上に努めて欲しいと思っている。 特に地震の巣とも呼ばれる日本列島では 諸外国とは比べ物にならないくらい耐震安全性の向上の必要があると思う。 従って…

マンガ好きの麻生大臣の感想は?

アルツハイマー発言でまたもみそをつけた麻生外務大臣が 「マンガ好き」と自称していることは良く知られていると思うが、 28日から公開予定の映画「夕凪の街 桜の国」の原作は読んでいるのだろうか? こうの史代の原作マンガ「夕凪の街 桜の国」は 2004年度…

内藤WBC世界王座獲得

昨日(18日)に行われたWBC世界フライ級タイトルマッチで 内藤大助(32歳)がポンサクレックを破って新チャンピオンになった、 という嬉しいニュースがあった。 内藤は日本・東洋太平洋王座の2冠を達成した実力者ではあるが 夫婦合わせての月収12万円という…