地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

漂流する博士は定着できるのか?

博士のノンアカデミック・キャリアのことを考えていて、 ちょっと気になったことがある。 それは、ノンアカデミック・キャリアを選んだ博士達は、 もしもアカデミアに戻るチャンスを得たら 今働いている職場を辞めることに躊躇するのだろうかという疑問であ…

野では咲かぬか博士号

つい先日知ったのだが、 「博士漂流時代」の著者である榎木英介さんは 8月から近大医学部の講師になられたようだ。 http://researchmap.jp/enodon/ 前職の地方市民病院では研究は容易ではなかったので、 アカデミック・キャリアに戻ることを選ばれたのだろう…

統計から見た博士の優秀さ

頭の良さというのは決して単純なものではないけれど、 記憶力であるとか言語能力とか推理力といった能力が優秀な人は、 理解が早くて物覚えが良いから「頭が良い」という印象を受ける そしてそういう頭の良さが学業成績に反映することは、 多くの人の認める…

Diary of a Madman

専門家は専門外のことは素人だと思えというのは、素人は黙っているべきだということではなくて、専門家の専門外のことでの発言は素人の発言と思えということに過ぎない。ごく普通の素人がスポーツや芸術のことにあれこれ好きなことをいうように何かの専門家…

行政は住民の不安の声に反応するとは限らない

福島原発事故に対する住民の不安の声を受けて、 一部の地方自治体等では 独自の放射線量の測定などを行ったりしているようだ。 ちっとも住民の要望に応えてくれない自治体もあれば、 逆に過剰反応じゃないかと思われるような事例もあったりするが、 ここで注…

専門家だけど有識者じゃない

少し前の2005年の話になるが、 産業技術総合研究所理事長(当時)の吉川弘之が 皇室典範に関する有識者会議の座長を務めた際に、 「皇室の歴史も知らぬロボット工学者が有識者なのか?」と 多くの非難を浴びたのは覚えておいでの方も多いだろう。 もう何回も…

「科学者」は間違える:一つの実例

今年のノーベル化学賞がシェヒトマンの準結晶の発見に対してであったが、それに関連して分子生物学者の柳田充弘が間違ったことを書いているのを見つけた。柳田のブログの10月6日付けの「ノーベル化学賞について」という記事である。http://mitsuhiro.exblog.…

もう「科学者」にダマされないための5ヶ条

1)専門分野外の科学者は素人と思え これまでも何度か指摘しているが、 https://katsuya-440.hatenablog.com/entry/64832862物理学者は医学者ではないし、天文学者は生物学者ではない。 細胞生物学者は動物学者でもないし進化生物学者でもないし、 また病理学…

準結晶キターッ!

今年のノーベル化学賞は準結晶の発見者ダニエル・シェヒトマン! (構造解析でない)結晶学で次にノーベル賞があるとしたら準結晶と言われていたが遂に来た! 準結晶については次の解説が分かりやすい。 http://sato.issp.u-tokyo.ac.jp/topics-j.html#quasi…

Difficult to cure

日本学術会議の基礎医学委員会が 「生命系における博士研究員(ポスドク)並びに任期制助教及び任期制助手等の現状と問題」 http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-t135-1.pdf という提言をまとめたようだ。 提言というものの、35ページの本文の…