地獄のハイウェイ

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代替医療系の学会の類

代替医療系の学会団体についてちょっと調べてみた。

東洋医学系の伝統医学だと、
医師系の団体である(社)日本東洋医学会(会員数約8,600)は、
http://www.jsom.or.jp/universally/index.html
学術会議の協力学術研究団体にも登録されているし日本医学会にも加入している。
医師が中心ということで漢方専門医の認定も行っている。
鍼灸師系の(社)全日本鍼灸学会(会員数約5,000)は、
http://www.jsam.jp/index.php
日本医学会には加盟していないが学術会議協力学術研究団体だ。
柔道整復術師系の日本柔道整復接骨医学会(会員数約7,200)も
http://www.jsjt.jp/
日本医学会には加盟していないが学術会議協力学術研究団体だ。
柔道整復術も欧米の分類では代替医療の範疇に入る)
上記の団体は国家資格や職能団体との関連も深く、
社会の中で公に認められた存在と言えるだろう。

代替医療を表看板にした学術研究団体だと
日本補完代替医療学会(会員数約1,000)は、
http://www.jcam-net.jp/index.html
学術会議協力学術研究団体だが日本医学会には加盟していない。
日本統合医療学会(会員数約300?UMINによる)は、
http://imj.or.jp/index.html
学術会議協力学術研究団体でもないし日本医学会にも加盟していない。

上記の日本統合医療学会からリンクの貼られている
日本アーユルヴェーダ学会(http://ayurvedasociety.com/)とか、
全日本カイロプラクティック学会(http://www.allnipponchiro.org/)とか、
日本ホメオパシー医学会(http://www.jpsh.jp/)とかは
学術会議の協力学術研究団体でもないし、
大学病院医療情報ネットワーク研究センター(UMIN)にも情報がない。
このあたりは学術研究団体としての社会的認知を受けているとは言えない。
この3つの中でアーユルヴェーダ学会を除くと、
日本補完代替医療学会からは関連学会として名前を挙げられてはいない。

またオステオパシー系の団体とかは、
こういう方向の検索からは引っ掛かってこなかった。
日本ホメオパシー医学協会も同様)

一口に代替医療といっても、
実際の効果や伝統や社会的な受容には大きな差がある。
東洋医学系(漢方・鍼灸等)とその他の代替医療では落差が大きく
その他の代替医療系の中でも格差があるということは確かだ。

※2010年8月9日追記
科学技術情報発信・流通総合システム(J-STAGE) で
http://www.jstage.jst.go.jp/browse/_journallist/-char/ja
日本東洋医学会、全日本鍼灸学会、日本補完代替医療学会は、
それぞれの学会誌を見ることができる。

※2010年8月15日追記
Mochimasaさんという方がホメオパシー系の団体のまとめをされている。
http://d.hatena.ne.jp/Mochimasa/20100815
これ自体は労作だと思うが、
日本統合医療学会に関する記述は不正確だと思う。
鍼灸カイロプラクティック・アーユルベーダ・東洋医学などの非標準医療系団体が連合。」
となっているが、入会案内など見る限り
日本統合医療学会は学会連合ではなく個人単位の加入のようであるし、
全日本鍼灸学会が加盟しているということは確認できない。
また日本東方医学会(中医学系、会員数約500?UMINによる)は
関連団体として挙げられているものの
日本で東洋医学系の最大手団体である
日本東洋医学会は関連団体としても挙げられていない。