核兵器がどうして許されないのかということをちょっと考えてみた。
それが放射性物質を撒き散らすことはもちろん良くない部分であるが
SF的な空想になるが、放射性物質について「きれいな」爆弾が
もしも原水爆と同じようなあるいはそれ以上の威力を持っていたとしたら
それは核兵器と比較して「良い」と言えるのだろうか。
あるいは放射性物質に関しては「きれい」だが
自然界ではほとんど分解されない毒物による環境汚染を引き起こすような
化学兵器は原爆よりも「まともな」兵器と言えるのだろうか。
そういったことを考えてみると答えることは容易ではないことがわかる。
環境に対して化学的にダーティで破壊力のもの凄い爆弾というのは
核兵器と似たような「悪」なのかも知れないとも思う。
つらつら考えて、
ある地域の住民を完全に消滅させるような殲滅兵器だから核兵器は悪いのだ、
というのが自分なりの暫定的な結論になった。
戦争に参加していない非戦闘員も根こそぎ地上から消し去り
その地を人間が二度と住めない場所にしてもかまわない、という
殲滅の思想を兵器の形で体現したものだから核兵器は許されないのだと思う。
だから原水爆のその悪の本質はナチスのホロコーストと同質なのだと思う。