地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

知的障害とノーベル賞の悲劇的な関連

現在開催中のスペシャルオリンピックスについての紹介を見ると、
J.F.ケネディの妹のユニス・シュライバー(A.シュワルツェネッガーの義母)が、
知的障害者を招いて開いたデイ・キャンプが始まりだそうだ。
これにはJ.F.ケネディのすぐ下の妹で
ユニスの姉のローズマリーケネディ(今年1月7日に86歳で亡くなっている)が、
知的障害者でありロボトミー手術を受けたために廃人同然あるになってしまったという、
悲劇がその背景にはあるそうだ。

ロボトミー手術というのは前頭葉の一部を切断するという荒っぽい手術で
精神病などに効果があるという謳い文句で非常に流行したらしいが、
人格を破壊する悲惨な後遺症が問題になって現在は行われていない。
この手術はポルトガルのアントニオ・エガス・モニスによって開発され、
モニスはその功績によって1949年のノーベル生理学・医学賞を受賞している。

先端医療の倫理問題を考える上で、
ロボトミー手術の悲劇から目を逸らしてはならないだろう。