地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

定年過ぎたら起業しろとは言わないが

報道によるとノーベル化学賞鈴木章氏が
「僕は63歳で北大を定年退職した。少なくとも68歳、できれば70歳まで研究を続けられたらもう少し仕事ができた。」
「日本では定年になったら自分のリサーチを続けることはまず不可能で、続けられるのはレアケース。それが日本の組織の悪いところだ。米国では定年はない。自分で資金を集められれば、研究を続けられる。」

と言ったそうだ。
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/101209/acd1012090956005-n1.htm
鈴木氏は1994年の北大定年退職後、
1994~1995年の岡山理科大教授を経て
1995~2002年の期間は倉敷芸術科学大学教授だったわけで
http://www.kusa.ac.jp/news/koho20101006/
北大定年後8年間(つまり71歳まで)は、
研究環境はともかくとして、
PI(principal investigator、研究室のボスの事)であったのだから、
競争的資金を獲得すれば研究を続けられない立場でなかったろうにという気もする。

一部の有力校を除くと私立大学のポストは、
教育負担が大きく研究環境が劣悪で
国立大学定年後のPIにとっては
研究を続けることが難しいので
別のポジションを用意して欲しいということであれば、
そういう大先生にとって魅力のないポストは、
追い詰められたポスドクにでも回して欲しいものだと思った。