地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

差分から見えること

先日も触れた、韓国に出張していた内閣府職員が、
北九州市にゴムボートで漂着、遺体で見つかった事件についてだが、
現時点では、この職員の氏名については報道されていない。

しかし、University of MinnesotaのWEBサイトを見ると
それまで2名いた日本人の名前のうち片方の人の名前が削除されている。
http://www.econ.umn.edu/grad_student.html
この人は"Class of 2013"の方に名前が出ていたので
昨年夏から留学との報道に合致するし、
そうなると名前は公表されていないものの
その人で間違いないものと見て良いだろう。
自分のような素人でも調べれば分ることなのに
なぜだかマスコミは内閣府職員の氏名を報道しない。

それで、ちょっと思い出したのだが1年ほど前に
アルジェリア天然ガス精製プラントで人質事件があった。
そのときは政府がプライバシー保護を理由に被害者の実名公表を拒否したにも拘らず、
一部マスコミが被害者の実名を報道をするなどして物議を醸した。
そのときと比べると今回の事件の匿名報道の差はどうなんだろうかと思う。

アルジェリア人質事件と今回の内閣府職員変死事件との差を見ると、
マスコミが国民一般に情報を伝えるかどうかを
恣意的に決める権能を持っているかのように振舞っているように見えてくる。
そうだとしたら特定秘密保護法に絡んで「国民の知る権利」云々で
マスコミが大騒ぎしたのは、
結局のところ「国民の知る権利」のためではなくて
自分達の持っている「権力」「縄張り」が奪われるのを嫌がったからではないだろうか?
だから情報保全諮問会議の座長に読売の渡辺恒雄が就いたりとかで、
マスコミは分け前を残してもらえたので手打ちをしたのかなぁと妄想してしまった。