地獄のハイウェイ

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消費税増税についての景気条項の削除に反対する

本日、安倍首相は衆議院を解散した。
景気条項に従って消費税増税を延期したのは
現在の景気を見る限り妥当な判断だと思うが、
安倍首相が解散後の記者会見などで
「今回のような景気判断による延期を可能とする景気判断条項は削除いたします。」

と述べているのは全く賛成できない。
2年半後の景気が今よりも悪くなっていたらどうするつもりなのだろう?
今回の増税延期の判断を支えている理屈が間違っているのでなければ
今よりも景気が冷え込んだ状況で増税して景気が良くなるはずがない。
もしも安倍首相の判断を正当化しようとするなら
現在の景気低迷が一時的なもので緊急避難的に増税を延期すれば
景気は回復するということを保証しなければならないが、
そんな捕らぬ狸の皮算用では説得力ゼロと言わざるを得ない。
最善のシナリオだけを当てにして最悪のシナリオを想定しないのは
ポジティブシンキングに目が眩んで現実が見えていない状況で、
危機管理としては全然ダメダメである。
はっきり言って原発事故の危機管理よりもレベルが低い。
「景気判断条項」の削除が選挙の争点になったらオウンゴールになりかねない。