地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

就職浪人のための制度を設計してみないか

vikingさんの「ドクター・ポスドク残酷物語ふたたび:君、博士に進み給ふこと勿れ」
http://www.mumumu.org/~viking/blog-wp/?p=1098
というエントリの中の
「就活に失敗したのなら就職浪人してでもいいから博士課程には進まずに就職しろ」
という助言を見て思ったのだが、
修士修了後に浪人するとなると
大学を完全に離れてしまう場合を別として、
(就活に非協力的な研究室では無理かもしれないが)
身分はやっぱり「研究生」だろう。

自分が学生だった頃は
オーバードクターで就職がなくて研究生とかも良く見掛けたが
最近はポスドク雇用が充実した成果なのか
オーバードクター問題の代わりにポスドク問題になっている)
30歳前後の研究生はあまり見なくなってきたように思う。
(だから日本のポスドク制度は「問題の先送り」とも揶揄される)

研究生というのは大学・学部にもよるのかも知れないが
大学院の居候のような日陰の存在なので
大学の就職課が積極的に就職支援をやっているところは
少ないのかもしれない。

次のポストが見つからずにポスドクから研究生になるケースが
実際にどのくらいあるのか分からないが、
研究履歴の空白を作らず研究資源へのアクセスがある程度確保できる研究生が
とりあえずの避難場所になっている場合もあるのではないだろうか。

世の中には、
オーバードクター対策のための研究生は受け入れない、と
宣言している大学もあるようだが
そういうケチ臭いことは言わずに
オーバードクター対策のための研究生制度というものを
特にアカデミアから民間企業への方向転換の場として
デザインを真正面から試みても良いのかもしれないと思った。