昨年末の「やれんのか!」での三崎和雄vs.秋山成勲戦は、
三崎のサッカーボールキックが反則扱いで
結局ノーコンテストということになったそうだ。
事前のルールミーティングのことはTV視聴者にはわからないので、
主催者側発表を受け入れておくことにするが
なんとなく釈然としないところが残るのも確かである。
ところで
「柔道最高!」がキャッチフレーズの秋山には
サッカーボールキックを防げなかったということに関して
ルールのある総合格闘技の試合としてではなく
武術・武道的な意味での真剣勝負として考えて
言っておきたいことがある。
ここで言う真剣勝負というのは、
いわゆるヤオ・ガチの次元のことではない。
竹刀や木刀での試合に対して
真剣(日本刀)による生死を賭けた勝負というのが
武術・武道的意味でのその本来の意味だからである。
講道館柔道の創始者である嘉納治五郎も古流の出身だから
当然、真剣勝負という言葉を本来の意味で使っている。
実際、著作中には真剣勝負に関して
「突いたり蹴ったりはもちろん斬ったり発砲したりもあるのだから」云々、
といった文章も見掛ける。
また講道館の極の形も元々は「真剣勝負の形」といったようだ。
(つまり柔道競技の試合は真剣勝負ではない!)
だから、ルール的にどうであったかは別として
サッカーボールキックを被弾したのは
真剣勝負としてはアウトなのだ。
もしもそういうことまで考えが及ばないのであれば
「柔道最高!」というキャッチフレーズは
使わないようにしてもらいたいものである。