大学関係者、とりわけ旧帝大系の大学関係者の意識では
大学の最も重要な教育機能として「研究者の育成」が浮かび上がっていくるような
そんな印象がないこともない。
博士課程を持った大学院の機能であればそうなのかもしれないし、
「大学教授」ではなく「大学院教授」の立場であれば
大学ではなく大学院の機能を中心に考えるのが自然なのかもしれない。
しかしながら、
大学院ではなく大学が研究者の卵の養成機関であるという考えは
一般世間の常識として通用するのだろうか？
大学生の大部分は博士課程には進まないし、
それどころか博士課程に進学しても最終的に研究者になるのはわずかな割合だというのは
昨今のポスドク問題によってはっきりと示さているではないか。
次世代の研究者をどう育てるかは重要な問題だというのは自分もそう思うが
大学の社会的機能の中心はそこにあるのかどうか良く考えなくてはならないと思う。
