地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

英語教育に何を求めようと言うのだろうか?

英語教育の改革を巡る議論があれこれ起こっているようだ。
自分は英語が苦手な方なので英語教育が改善されること自体は
非常に良いことだと考えている。
ただ、どのような英語教育をするのかということに関しては
何のために英語を上達する必要があるのかということに拠ると思う。

例えば、科学・技術分野で国際競争力を向上させるために
研究者とかの階層に使える英語を身につけさせたいのであれば
高々人口の1%程度(政府統計だと平成24年度で106万人弱)のことを考えれば良く、
そのために残りの大多数の人に初等中等教育でゴリゴリと英語を勉強させるのは
無駄が多すぎるし、多くの人には迷惑だろう。
喩えが悪いがスポーツ分野で国際競争力を向上させるために
普通の公立学校の体育の授業時間を主要科目並み増やすとかの無茶と
レベルは大差ないのではないか?

大学への進学率が5割強で頭打ちなのに、
国民全員に高い英語力を身につけさせるような
公教育が必要な理由はあるだろうか?
国民の大部分に高い英語力が必要になるのは、
日本語を公用語から廃止して、
英語のみを公用語にするような場合だけだろう。