地獄のハイウェイ

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二重行政をやめるもう一つの方法

先日、大阪のいわゆる「都構想」について、
大阪市解体だけが二重行政をやめる方法ではないと書いたが、
ちょっと調べてみる大阪市を解体するのとは逆に
大阪市大阪府から独立させるというやり方もある。

皮肉なことに大阪市のウェブサイトでも紹介されているが
1956年に改正されるまで地方自治法には「特別市」の制度があり
大阪市のような大都市を府県から完全に分離独立させることができた。
http://www.city.osaka.lg.jp/somu/page/0000003984.html
http://www.city.osaka.lg.jp/somu/page/0000003796.html
この特別市制度には府県側からの反対も強かったりで実現せず
府県と大都市の妥協策として現行の政令指定都市制度になったようだ。
しかし二重行政の無駄を排して効率的行政を実現するために
この特別市制度を復活させようというアイデアはあって
例えば大阪の近隣だと神戸市でも紹介している。
http://www.city.kobe.lg.jp/information/project/innovation/bunken/img/tokubetsujichisiPP.pdf
大阪の都市機能を高める方向で考えるのなら
大阪市を解体するよりも独立させて大阪府庁は堺かどこかに持っていくという案も可能だ。
こういう対抗案との十分な比較検討もせずに
「都構想しかないんです」とか言っているのなら
それはかなり程度の低い思い込みではないのか?
そんな思慮の浅い思い込みに未来を賭けるのはどうかと思う。