住民投票で否決されたいわゆる「大阪都構想」について
賛否についてあちこちであれこれ分析されているが、
ちょっと欠けているんじゃないかと思う視点があるので書いておく。
それは賛否と大阪生まれの大阪人か否かということの関連性。
関西に住んだことがある人なら感覚としてわかると思うが
大阪生まれの大阪人の郷土愛はかなり強烈なものがある。
関東からは見えにくいのかもしれないが
大阪は東京と張り合っているだけではなく、
大阪人には京都に対しても結構強いライヴァル心がある。
「大阪で生まれた女」といった流行歌にも見られるように
大阪人のアイデンティティーにおいて
「大阪生まれ」だとか「浪花生まれ」とかは
大きな要素を占めているように思われる。
例えば南部と北部の経済格差云々とか分析されていることも
外部からの流入者が多い地区と地の人間の多い地区の差のように見えなくもない。
そう言った点から見るといわゆる「都構想」には
区割りのことも含めて大阪の街への郷土愛が足らなかったように感じる。
今回の住民投票で進退をかけた背水の陣を強調していた橋下徹だが、
大学進学で早稲田を選ぶような東京指向の強い人物なので
大阪愛が足らなかったのも敗因の一部なのかもしれない。
