地獄のハイウェイ

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ポスドク問題で行動しろとか言うけど

ポスドク問題を話題にすると
「あれやこれやと言うだけでは変わらない」とか
「議論よりも行動を」とか言われることも少なくない。

しかしながら、当事者であるポスドクは、
アカデミアであれ産業界であれ職を探すことが
何よりも最優先で行動しなければならないのだ。
実際、多くのポスドクは、ブログや掲示板で愚痴を言っているとしても
言うだけでなく自分自身のために行動しているはずだし、せざるを得ない。
だから冒頭で掲げたような「行動」という言葉は
ポスドク本人の就職活動は対象にしていないことは明白だ。

それでは、冒頭で掲げた文脈で意味されている「行動」とは何か、
それは「世の中を変えるための行動」のことであろう。
もっと平たく言えば
ポスドク問題を解消させる政策を実現させるための行動」のことだろう。
(自分に言われんでも大抵の人は分かっていると思う)

政治に参加する方法としては国会への「請願」という方法もあるにはある。
ただし国会へ請願には署名を集めただけではだめで、
議員の紹介がなければならない。
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_tetuzuki.htm
http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/seigan.htm

ポスドク問題であれば例えば共産党参議院選挙のマニフェスト
ポスドク問題を取り上げているようだから
http://www.jcp.or.jp/seisaku/2007/07saninseisaku/115-kobetsu.html
頼めば請願の紹介者になってくれるかもしれない。
共産党イデオロギー的に嫌なら別の政党(自民党でも民主党でも)で
ポスドク問題に関心を持ってくれそうな議員を探せばいいだろう。
例えば北大地球環境科学研究科で学位をとっている
公明党の加藤しゅういち参議員はどうだ?
あるいは九大の医学博士の国民新党自見庄三郎参議員はどうだ?

しかし、
世の中の様々な問題に対して市民運動とか労働組合が活動しても
そんなに簡単に政策に反映されないのは大人の常識だろう。
(そういう活動が無意味だとは思わないし、自分自身いくつか署名したこともある)
国立の大学人も国立大学法人化に賛成した人はともかく
法人化反対運動とかで挫折した経験はないのか?
それともそのときは「反対運動は一部の人のもの」と思って見ていただけなのか?
署名を集めて陳情しようが、新聞広告を打とうが
結局、何か政策に反映されたのだろうか?
それを知っている今のポスドクに「政治的に行動しろ」といっても
活発に動く気になれないのも仕方がないと思う。