地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

やる気のない凡才に期待する人は少数派

kiriiさんという人の「理系修士のモチベーションの話」
http://d.hatena.ne.jp/kirii/20120706/1341551489
という記事が話題になっているようだ。
まあどこまでが本心なのか良く分らないが、
修士卒の肩書きだけが欲しい学生さんが就活終わったら
修論なんて及第点以上を目指す動機がないのは多分そうなのだろう。
そして教官の側も採用する企業の側も皆そう思っていることではないだろうか。
ただそれは「それを言っちゃぁ、おしめぇよ」的な話だろう。

よく考えて欲しいのだが、
もしもプロスポーツの養成スクールとかそういった所で
「自分はプロになる気はないけれど、やる気を引き出して下さい」とか言ったら
「カルチャーセンターでも行けよ」と摘み出されたりしかねないだろう。

研究者としてなんとか生き残ってきた人達は、基本的に「研究」>>「教育」だし、
戦力にもならない学生さんに対しては冷ややかなことも珍しくない。
だから能力が秀でているわけでもなく卒業できさえすれば良いと考えている学生さんは
教官から暖かい心のこもった対応を期待してはいけない。

それなのに学部長だか学科長だかの偉い人が修士進学を勧めるのは、
大学院の定員割れにしたくないという経営上の動機からなのだ。

もちろん大学人の中には立派な教育者もいるので
熱心にかつ親身になって教えてくれる場合もあったりするのだが
それはどちらかと言えば少数派だと思っておいたほうが良い。