地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

唯の大学卒業生と大学人で異なる大学観

昨日は先ごろ亡くなった指導教官を偲ぶ会に出た。
参加者のほとんどが卒業生かさもなくば昔の助手だったので
実質的には研究室の同窓会のような感じだった。
配属される4年生が2人という小規模な研究室だったし
学生の多くが大学院に進んだし
現役の大学人である先輩や後輩も多かったので
昔話が多かったとは言うものの
大学内に残っていなくても
現在も研究を続けていて大学に頻繁に出入りしているような
そんな印象の会話が多かった。
昨秋に出席した学科の同期の同窓会では
大学に入るのも久しぶりのような感じの会話が多かったので
それとは随分と対照的に感じた。

大学4年間のうち1年だけ研究室に配属された人にとっては
研究室に入るまでの授業を受けていた時間が
大学生活の中心を占めるのだろうけれど、
博士まで行くと卒研からの6年間を過ごした研究室での生活が
学生生活としてイメージされることになるのだろう。

世間で語られる大学での学問というのは
単位を取ったり落としたりのものだろう。
唯の卒業生である多くの人の場合はそれが普通だろう。
だが大学人にとっては学問というものは
研究して論文書いたりするようなものになるだろう。
世間と大学人で学問のあるべき姿を議論しようとしても
中々噛み合わないのはそういった違いも原因の一つだろうと思う。