地獄のハイウェイ

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統計から見た博士の優秀さ

頭の良さというのは決して単純なものではないけれど、
記憶力であるとか言語能力とか推理力といった能力が優秀な人は、
理解が早くて物覚えが良いから「頭が良い」という印象を受ける
そしてそういう頭の良さが学業成績に反映することは、
多くの人の認めるところではないだろうか。
だから頭の良さを学業成績だけで測ることはできないが、
それでも学業成績が良い指標になるのは間違いないだろう。
知能指数とか学業成績は概ね正規分布に従うようなので、
平均から1σ以上になる人は15.87%、
2σ以上だと2.28%、3σ以上だと0.13%といった分布になる。
平均を50とし標準偏差を10として表現する偏差値で言えば
偏差値60以上15.87%、70以上2.28%、80以上0.13%ということになる。

ところで文部科学省の学校基本調査によると
平成23年の単位取得満期退学者を含む博士課程修了者は
15,893人(ただし専門職学位は除く)だそうだ。
直線的なコースを歩んだ人ばかりではないだろうが
標準修学年数を考えたときの対応する世代である
12年前(平成11年)の中学卒業者数1,502,711人と比べると
その1.1%に相当する人数である。
因みにこの世代の場合、
中学から高校への進学率が97%、
高校から大学短大等への進学率が45%(中学卒業者の39%)、
大学から大学院への進学率が12%(中学卒業者の5%)である。

それで正規分布表から大雑把に見積ると
修士課程修了者の偏差値は66、
博士課程修了者では73に相当するということになる。
細かい話は抜きにして学業成績といった方面から見る限り、
博士の頭の良さはかなりのものだと期待できるのではないだろうか。