連日のように派遣切りのニュースがあり本当に心が痛むが、
派遣元である派遣会社の責任を問う声はあまり聞こえてこない。
契約期間途中での派遣先による契約打ち切りの場合は、
登録型派遣であっても派遣会社には賃金を支払う義務があるのではないか？
派遣元と派遣社員の契約は労働契約であり労基法の対象ではないのか。
法律の解釈は素人には難しいが、ネットを検索すれば
「派遣110番」のように賃金の60％の休業手当を支払うべきとしているところもある。
http://www.asahi-net.or.jp/~RB1S-WKT/qa2340.htm
仮に派遣先の契約打ち切りによって派遣社員を解雇するとしても
派遣元（派遣会社）はいきなり解雇して良いわけではない。
労基法では解雇に関して原則30日前の解雇予告通知を義務付けているし（第20条）、
短期間の契約でも期間を超えて引き続き使用される場合は例外とならないとされている（第21条）
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S22/S22HO049.html
また、雇用保険に入っていれば会社都合による解雇の場合は
（派遣先の契約打ち切りによる解雇なら当然会社都合になる）
特定受給資格者として最低でも90日の失業手当が受け取れるのだから
それだけで派遣切りにあった人の生活を少しは守ることが出来る。
ところが社会保障完備と宣伝していながら
1年以上の就労（派遣先が変わっても良い）が見込めるのに
雇用保険に加入していない派遣会社も少なくないと聞く。
こういうのはもっと問題視されて報道されるべきだと思う。
2008.12.22追記
報道によると、派遣ユニオンと日産ディーゼルユニオン（日産ディーゼル工業の派遣社員組合）が
派遣元と団体交渉を行い、そのうち日研総業とスマイルスタッフから、
契約打ち切りの撤回と契約期間の賃金保証で合意したそうだ。
これからは契約期間の賃金保証が当然のこととして認められるようになって欲しい。
