地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

若手研究者の海外雄飛を応援しよう

科学技術予算の削減の話題に関してちょっと思ったのだが、
「このままでは日本は負けてしまう」なんて言ってるような分野なら、
いっそのこと若い研究者は積極的に海外へ出たら良いのではないだろうか。
どうせ欧米の方が日本よりも研究環境は良いだろうし
実際、スイスで働いている自分の知り合いはそう言っている。
科学には国境はないはずだから、
若くて優秀な研究者には是非とも「本場」に挑戦されることをお勧めする。

あるいは新興国の科学の立ち上げに一肌脱ぐために海外雄飛するのも、
人類の共通財産である「科学」に奉仕する一つのあり方かもしれない。
先日、ある知人は「任期が切れたらヨルダンでも行こうか」と
本気とも冗談とも付かない口調で話していた。

つらつら考えると「科学研究に従事する」ためには日本に拘る必要はない。
日本の産業振興に寄与したいと言うのならそうではないかもしれないが、
基礎科学の研究者が「このままでは海外に太刀打ちできない」なんて言うけれど
何十年も先に役に立つような類のものなら特許は20年で有効期間が切れちゃうので、
どこかの国だけがそれで得をするなんてことはないはずだから安心して欲しい。

もちろん自分は日本人だから、
日本の科学が立派な業績を挙げることは嬉しいけれど、
フェルマーの最終定理ポアンカレ予想の話のように素晴らしい成果がでたら、
それが海外の話であってもワクワクする。
それに科学以外の芸術とかスポーツの話だったら、
日本人が海外で活躍したらとっても嬉しいではないか。

世界に通用する人材を育ててその海外雄飛を支援する事と共に
一般の人に海外で活躍するそれらの人達を応援してもらえるように
彼らの活躍を分かり易く伝える事が大切な事のように思えてきた。