地獄のハイウェイ

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分野横断的な科学コミュニティを!

事業仕分けに対して複数の科学技術関連の学会による
共同声明の発表とパネル討論があったとのこと。

最初の時点(11月30日)では「主要11学会」として
応用物理学会日本機械学会、日本金属学会、高分子学会、日本生化学会、日本化学会、日本物理学会、日本放射光学会、日本分析化学会、日本薬学会、有機合成化学協会で
事業仕分けに対する要望書」なるものを提出を呼び掛けたのが切っ掛けで
その後、日本数学会、日本地球惑星科学連合、日本天文学会が入って「主要14学会」、
更に電気化学会、日本結晶学会、日本農芸化学会を加えて「主要17学会」、
そして今朝の時点では電子情報通信学会とプラズマ・核融合学会が加わって「主要19学会」、
最終的には土木学会も加わって「主要20学会」(総会員数は約33万人)となったようだ。
(もちろん今回の共同声明に入っていない学会が主要でないということではない)

共同声明は各学会のWEBサイトに出てくるだろうが、
とりあえずプラズマ・核融合学会のところにあったものをリンクしておく。
http://www.jspf.or.jp/2008/091204final.pdf
因みに最初のバージョンである「事業仕分けに対する要望書」は
http://www.electrochem.jp/request_091130.pdf
新旧のバージョンを比べてみると項目が4から7に増えたり
文部科学大臣宛てであったのが内閣に呼びかける形になっているなど
小さいながらも変化があって興味深い。

これで国民の共感が得られるかどうかは疑問だし
政策決定にどれほどの影響を与えるのかも不明だが、
異なる分野の学会の間で日本の科学技術を共に考えることに繋がれば
それはそれで意義のある事ではないかと思う。
決して楽観しているわけではないが、
とりあえず今回の共同声明に結集した学会を軸に
分野横断的な科学コミュニティの構築とか学術会議の改革であるとか
そういう方向に繋がれば良いと思う。