明日は第23回参議院議員通常選挙。
政権与党側が参院でも過半数を取りたいと思うのは、
それはそれで至極真っ当な考え方だと思う。
しかしながら建前では中立のはずで
政権与党を支持しているとは表明していないマス・メディアが
「ねじれ」が悪いことのように報道するのは、
はっきり言って間違っていると思う。
衆議院議員の任期4年よりも長めに設定された
任期6年の議員の半数だけの選挙ということは
民意の変化に対して応答性が良くないが、
その変わりに安定性が高いのが特徴と言えるだろう。
解散総選挙の際にはシングルイシュー選挙になりがちで
とかく極端から極端に振れがちな衆議院に対して
制御でいうところのオーバーシュートを防ぐダンパーというか、
あるいはバッファーというか、
そういった抑制的な機能を果たしている訳で
中々上手く出来た制度ではないかと思っている。
例えば国民が一時の感情で政権交代を選んだ場合にも
その暴走を抑制することにつながる訳だ。
例えば民主党政権に懲り懲りした人は、
もしも一院制だった場合にどうなったか考えれば背筋が寒くなるはずだ。
だからそういった参議院の特性を考えれば
「ねじれ」が必ずしも悪いわけではないだろう。
とかくマス・メディアは政権に対する審判かのように囃し立てるが、
上記のような参議院の特性を考えれば、
むしろ現政権の審判とは無関係に
投票者の普段からの政治的信条に従って
投票するのが望ましいのではないだろうか。