地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

SFもニセ科学

ニセ科学について書いている「科学のようで科学で無い」という面白い文章を見つけた。
http://d.hatena.ne.jp/ublftbo/20150204/p2
その中で、
「科学のようで科学で無いというのが、ニセ科学の一般的な定義」
という論点から出発して
その中で、
「わざと科学っぽさを装わされるものの内、嘘を楽しむ場で用いられるものがあると述べた。それは専ら、SF等のフィクションでよく使われるものである」
という判断をしているのが非常に興味深く思った。
たしかにSFが科学的かどうかというと大いに疑問で
ジャンル内のお約束事の道具立て(例えばタイムマシンとか)の大部分は
ファンタジーにおける魔法に相当する空想的テクノロジーであって
これを科学的とだと言うには相当に無理がある。
もちろん非科学的だからと言っても文学的あるいは娯楽的な価値がないわけではない。
だがSFを読んで科学的な探求心なり批判的精神が涵養されるかというと大いに疑問で、
むしろある種の陰謀論やトンデモの方に親和的ですらあるような気がする。
SFをそれを虚構として楽しめれば良いのだろうけれど
心霊ファンタジーに親しんだ若者がオカルト的新興宗教に引っかかりやすくなるように
判断力が十分に育っていない子供のころから
超能力だとか宇宙人だとかそんな話にばかりに親しんでいると
UFOに関する与太話を真に受けてしまう傾向になるのではないか。