疑似科学/ニセ科学
リー・マッキンタイア『「科学的に正しい」とは何か』(ニュートン新書)を読んだ。 www.newtonpress.co.jp 原題は”The Scientific Attitude”。常温核融合のような病的科学のケースや逸脱としての研究不正や地球温暖化否定論のような否定主義、疑似科学など…
DavitRiceさんの「そんな動物みたいなことするなよ」という記事を読んで、元記事ではなくそこで紹介されている実験(?)に対して心底怒りが沸いてきたので、ちょっと思ったことを書く。 davitrice.hatenadiary.jp この本の第二章「欲望の化学」では、スーザ…
ネット上でニセ科学批判クラスタとか呼ばれる一連の人達の 言動のあれこれを見てちょっと思ったのだが この手の人で理系の研究者でない人達のかなりの部分は、 科学に強い憧れを持っていたけれど 科学者になれなかった人なのかなという気がする。 研究者には…
小保方の手記の出版以来このところSTAP騒動が再燃しているようだし、更には小保方がSTAP事件以前に出していた論文が取り下げになったとか色々と新たな話題も出てきているようだ。 前にも少し書いたが自分はバカンティの胞子様細胞(芽胞様細胞)というのは限…
(株)ユーグレナというところが日本ベンチャー大賞というのを受賞し http://www.meti.go.jp/press/2014/01/20150122003/20150122003-1.pdf 昨年暮れには東証一部に上場するなど 破竹の勢いの快進撃を見せ話題を呼んでいるようだ。 なんでも東大発のバイオベ…
B.ゴールドエイカー『デタラメ健康科学』(原題:Bad Science)を読んだ。ホメオパシーのような代替療法から製薬会社のインチキや、マス・メディアの報道の問題など広く取り上げた一般向けの書籍。いわゆるニセ科学問題を考える上で非常に良いと思った。 ホ…
ニセ科学について書いている「科学のようで科学で無い」という面白い文章を見つけた。 http://d.hatena.ne.jp/ublftbo/20150204/p2 その中で、 「科学のようで科学で無いというのが、ニセ科学の一般的な定義」 という論点から出発して その中で、 「わざと科…
明治大学科学コミュニケーション研究所というところの 「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」 http://www.sciencecomlabo.jp/index.html というのがあるということを知った。 取り上げられているのはまだ少数でリストはこれから拡充されるのだろうが、…
先日、科学とエセ科学を見分けることについて 「役に立たない「七つの基準」」という記事を書いたが、 katsuya-440.hatenablog.com そもそも科学とエセ科学を簡単に見分ける方法があるとか、 そんならくちんなうまい話があると思わないほうが良いと思う。 も…
朝日新聞の高橋真理子という人が 「エセ科学 見分けるための七つの基準」 http://apital.asahi.com/article/story/2014010800005.html という記事を書いている。 この人は除洗に関わるインチキ商売のことを話題にしたかったようだが 除洗に関してはエセでな…
はてな匿名ダイアリーに「ニセ科学小考」という記事があがっている。 http://anond.hatelabo.jp/20130517015611 一般人というか非専門家は科学のことを確立された知識と見なしているから、 最先端の科学だという触れ込みのニセ科学に騙されてしまうので、 科…
locust0138さんという人の 「科学は疑似科学に勝てません」http://d.hatena.ne.jp/locust0138/20120819/1345381265 という記事を読んだ。 「科学は冷たく、疑似科学は優しいのです。これでは、科学は疑似科学に対して全く勝ち目がありません。」 と書いてあ…
ちょっと大きめの本屋に行ったら原発事故関連本のコーナーに、 安斎育郎「福島原発事故」という本が 高木仁三郎、小出裕章や広瀬隆といった人達の本と並んで積んであった。 安斎育郎は、 これまで巷ではもっぱら疑似科学批判の人として知られていたと思うが…
老舗の反疑似科学団体Japan Skepticsが、 ホメオパシー騒動でどんな反応をしているかと調べてみたら、 活動が低調で何のリアクションもないようだ。 まあ、ホメオパシー問題は保健/医療問題の文脈で論ずるべきもので、 疑似科学とかニセ科学とかの文脈で論…
日本学術会議が「ホメオパシー」についての会長談話を公表。 http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d8.pdf 社会に変に根付いてしまって除去が困難になる前に芽をつもうという考えだろう。 金沢学術会議会長は、昨年(2009年)2月の「第10回厚生…
ホメオパシー関係で検索していて、 ※実名削除さんという方の 「科学はホメオパシーを否定できない」 http://informatics.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-5cb3.html という記事が発端となって、 それに対してnext49さんという方が 「「情報学ブログ:科…
ホメオパシーがプラセボ以上の効果を持たないのは、 その2大原則のうち極限的な希釈を繰り返しても効能が残るとする 最小投与の原則が、はっきり言って全くのナンセンスだからだが、 一方、その名称の由来ともなっている類似の原則(類似の法則)の方には、…
「極東ブログ」のfinalventさんが、 ホメオパシーの祖であるサミュエル・ハーネマンについて記事を書かれている。 http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2010/07/samuel-hahneman.html 生没年から言えばハーネマン(1755~1843)は、 種痘のエド…
代替医療とかの話になると二重盲検(double blind test)のことが話題になる。二重盲検とは、プラセボ効果を排除するために、テストされている治験薬と対照(プラセボもしくは標準薬)のどちらであるかを、被験者及び試験実施者の双方に知らせないで行うもの…
魔人buu*さんの「コミックサイエンス撲滅委員会」は 注目を集めたものの評判は芳しくないようだが、 「コミックサイエンス」の定義(?)がアップされていた。 http://comicscience.seesaa.net/article/137949866.html それによると、 「もしかしたら正しい…
魔人buu*さんが「コミックサイエンス撲滅委員会」なるサイトを立ち上げたとのこと。 http://comicscience.seesaa.net/ 従来からの「疑似科学」「ニセ科学」といった用語との違いは必ずしも明確ではないが 科学の外側にある紛い物ではなくて 科学の周辺にある…
科学技術振興機構がやっているJREC-INという求人公募情報データベースがあるが、 先日、日本ホメオパシーグループのホメオパシー研究所(株)の求人が載っていた。 http://jrecin.jst.go.jp/seek/SeekJorDetail?fn=0&id=D109101177&ln_jor=0 ホメオパシーは…
数日前に池内了が読売新聞の書評欄で、松尾貴史の「なぜ宇宙人は地球に来ない?」を取り上げ、 「(前略)健全な懐疑精神が素晴らしい。疑うことがダサイとされ、思考放棄とそれに付け込む疑似科学が蔓延(まんえん)する現代において、一服の清涼剤となって…
テレビ朝日の報道ステーションがホメオパシーに好意的な紹介をしたらしい。 ホメオパシーは世界的に普及しているもののプラセボ以上の効果はない代替医療である。 (代替医療の中でも最も効果の期待できないもの、早く言えばおまじないと同レベル) 報道番組…
松永和紀blogの「市民が科学者を見分ける法ー追加」という記事で http://blog.goo.ne.jp/wakilab/e/f7461768f57ae79fb31c987c7622726b 「日本の科学者は同業者を批判してもなんの得にもならないので、しない場合がほとんど」 云々といった話が出ていて、 そ…
ムペンバ効果という、温度が高い水の方が より低温の水よりも短時間で凍るという現象をめぐって ネットでいろいろと議論があったようだ。 自分自身は話題になるまでこの現象を知らなかったけれど 一部では良く知られていた現象のようだ。 http://en.wikipedi…
ニセ科学とか疑似科学を受け容れてしまっている人は、 それに何らかの共感を覚えているから嵌まってしまったのだろうし、 一方でニセ科学を批判しようと人の多くは、 それに反感を覚えているからこそ、その行動を起こすのだろう。 科学に纏わる様々な問題群…
懇切丁寧に論理的に筋道立てて説明しても 疑似科学とかオカルトなどの信奉者の説得は 非常に難しいというのは確かにそうであるが、 信奉者の説得が不可能だとは全く思わない。 必ず説得可能であるとまでは言わないが、 かなり多くの場合において説得は可能で…
疑似科学やオカルトなどの信奉者に説得を試みる場合に 丁寧に論理的に筋道立てて説明したつもりでも、 ちっとも納得してもらえない場合には、 「相手には理解力が欠如している」とか 「バカに理屈は通用しない」とか そういう感想を持つことはよくあることだ…
Japan Skeptics運営委員でもある池内了の「疑似科学入門」を読んだ。 著者は1993年9月2日の朝日新聞夕刊に「見過ごせぬ疑似科学出版」という文章を寄せていて 疑似科学批判に関しては15年近いキャリアがあり、 その一方で「科学は今どうなっているの?」や「…