地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

不正データで論文撤回

2005年5月19日付けの読売新聞の記事によると、
阪大大学院医学研究科の下村教授らの研究チームが
昨年"ネイチャーメディシン"に発表した論文が、
不正なデータに基づく内容だったことが明らかになったそうだ。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050519i301.htm

事件の詳細については今後の調査を待つことになるが
ただ単に特異的な事案として処理するのではなく
不正が行われる制度的・社会学的メカニズムまで踏み込まないといけないだろう。

現役の科学者あるいは科学行政官のどれだけが
この種の問題に関心を持っているのだろう?
一方で科学行政の分野では不正とまでは行かなくても
羊頭狗肉っぽいプロジェクトは結構あるような気がしなくもない。
科学者の良心に期待するのは当然だが
制度的な問題にもメスを入れていくべきではないだろうか。
参考になりそうな本として、
山崎茂明「科学者の不正行為―捏造・偽造・盗用」がある。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4621070215/

しかし、YAHOO!のカテゴリの「医学」は医療を対象ししてるので
学問としての医学は「その他自然科学」になってしまうのは
何とかならないものだろうか。