地獄のハイウェイ

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政務官の方が理研理事長よりも専門知識があるかも

STAP事件についての3月14日の理研の記者会見に先立って、
3月13日に文部科学省では、
研究不正、研究費の不正使用に関するガイドラインについて説明会をやっていやようだ。
http://www.mext.go.jp/a_menu/kansa/houkoku/1344248.htm
それでネットを色々と見ていると、
冨岡勉文部科学政務官が「研究不正は絶対に許さない」とブログ記事を書いていた。
http://yaplog.jp/ben_tomioka/archive/346
曰く、
「ディオバン事件・STAP細胞の研究不正について、二度とこのような事件が起こらないよう周知させることを参加者に伝えました。(中略)
 現在私は、研究不正防止に関して担当を任されており、今回の一連の事案に対して強い態度で取り組んでいくつもりでおります。」

理研の記者会見前に関わらずかなり踏み込んだ発言をしている。
そのブログのプロフィールを見ると
長崎大医学部大学院修了(医学博士)で、
長崎大学医療技術短期大の教授にもなっていて
英文論文56編(内 筆頭12)、和文論文137編ということだ。
冨岡政務官は医学系の研究者(膵臓癌が専門?)としての経歴を有しているようだ。
そういうことだと、
一般的な科学ジャーナリストとかはもちろんの事、
先日の理研のSTAP事件の記者会見のメンバーである
野依理事長(有機化学)や川合理事(表面科学)よりも
細胞生物学や発生生物学についてよほど専門知識があるのではないか?
理研幹部もゴマカシが効かない政務官を相手にする羽目になって大変かも。
冨岡政務官は政治家としての立場もあるだろうが、
研究者としての経歴がある以上、
研究不正に対しては一般の人以上に厳しい態度で臨んでくるだろう。
「政治の介入は科学界の危機」とかそういう事を言ってる人もいるが、
研究不正問題を担当している政務官が、
科学者の現場の意見について聞いてくれそうな元・研究者であることは
もしかすると物凄くラッキーなことなのかもしれない。