地獄のハイウェイ

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理科離れと医学部人気

朝野を問わず理科離れの問題が声高に叫ばれる一方で、
大学受験に関しては広義の理科系に属する医学部の人気は相変わらず高い。
研修医の過労死事件(関西医科大学研修医損害賠償事件が有名)や
一部の勤務医の過酷な労働実態などが報道されるようになっているにも拘らず
医学部志望者は地方の進学校を中心にむしろ増加傾向にあるようだ。

もちろん一部には医療に人生奉げようといった高尚な動機を持った受験生もいるだろうが
むしろ開業医になれば高収入が期待できると考えて医師を目指す受験生が多いのだろう。
興味よりも収入とかステータスとかそういうものが誘因なのではないだろうか。

それを踏まえて考えると理系志望者を増やすのには
理系の専門職に対する待遇を良くすることが即効性があるのではないか?
文科省をはじめ各種学会が理科離れ対策に
「科学って面白い!」式の一般市民向けのイベントなどをやっているが
それよりも「理科離れ」対策の急務は博士課程修了者の就職難の解消であるように思う。