地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

検察の証拠改竄はきっと他にもあるだろう

郵便不正事件で大阪地検特捜部の検事が証拠改竄をしたとされる事件で、
マスコミに登場する識者達はこれまでにない異常事態のように論じているが、
足利事件のDNA鑑定問題などを見れば、
https://katsuya-440.hatenablog.com/entry/61728856
https://katsuya-440.hatenablog.com/entry/62784026
それほど驚くべきものように思えない。

証拠改竄とか捏造とかそういうことに手を染めていない
真っ当な捜査関係者も沢山いると思うが、
証拠改竄や捏造に近いようなことは
これまでも何度となくあったと思った方が良いと思う。
過去の冤罪事件の一部は証拠の捏造があった疑いが強い(松山事件とか)。
物的証拠のある事件でも証拠が発見された経緯に不自然さがあるものは少なくない。
DNA鑑定関連では飯塚事件で関連が疑われる事件の証拠が6年後に出現とかいう話もある。

それで自分が非常に気になるのは
先端科学が捜査に使われたことで有名な和歌山毒カレー事件だ。
鑑定に当たった研究者が依頼されてから
カレーから亜ヒ酸の結晶を発見したというのだが、
その経緯は相当に不自然だと思う。
カレーの中に完全に溶けた亜ヒ酸なら、
他所で発見された証拠品の亜ヒ酸との異同判定はもはや困難なのに、
溶け残りの結晶があることを期待して鑑定を依頼したのだろうか?
証拠収集のプロ達の手で見つかっていない物が
鑑定を依頼した先で見つかることを期待していたのだろうか?

裁判では鑑定者に亜ヒ酸を混ぜる動機や必要性がないと判断されているが、
捜査関係者の誰かが押収済みの証拠品の亜ヒ酸の一部を
カレーに混ぜてから鑑定に出した可能性は否定できないようにも思う。