先日の「「はやぶさ」のサイエンティフィックな価値はどれ程なのか」
のコメント欄でも紹介したものだが、
東北大学の石渡明という人が
「「はやぶさ」が持ち帰った小惑星「イトカワ」の微粒子分析結果についての雑感」
http://www.geosociety.jp/faq/content0262.html
というコラムを日本地質学会のサイトで書いている。
内容は「はやぶさ」のカプセルから見つかった塵がイトカワ由来のものだとする
JAXAが発表したプレスリリースについてのものだ。
「この図だけから,地球の岩石の破片ではない,という結論を導くことはできない」
「今回の分析結果をこの図にプロットすることが適当かどうかは疑問である」
「そもそも,隕石も地球・月の岩石も含めて,あらゆる岩石のかんらん石と斜方輝石は,化学平衡が成り立っていれば,この図の原点を通る傾斜約1の直線付近にプロットされるので,このXYプロットを行う意味はあまりない」
とJAXAの発表の仕方に対しての手厳しい意見も見られる。
苦難を乗り越えて地球に帰還した「はやぶさ」の成果なので
ついつい手放しで賞賛しがちだが、
(特にマスコミは研究機関のプレスリリースを無批判に垂れ流しがち)
こうした冷静な解説があるのはありがたいと思う。