地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

理系の研究者になりたい人達にも言えること

gorotakuさんという方の「文系の研究者になりたい人達に知っておいてほしいこと」
http://d.hatena.ne.jp/gorotaku/20120105/1325752298
という記事を見て思ったのだが、公募の話は理系でも大きくは変わらない。

「公募においては、あなたがどんな優れた実績を持って応募したとしても、それよりも優れた候補者がいたら、そちらが選ばれるのです。」

身近にそれほど凄いとは思えないような人がアカデミック・ポストについていたとしても
公募で競争相手になるのは、そのパッとしない人ではないのだから、

「あなたは、一件の公募に対して集まる数十~百以上の応募者の中で、一番にならなければ全く何も得られないのです。」

「○○さんでもポストにつけたのだから自分も大丈夫」とか思ってしまうような
一種の正常性バイアスとでも言うべき心理が働いてしまいがちだが、
よく見渡せば「何であの人がポストにつけてないのだろう」という例は少なくないはずだ。
優秀なのにポストにつけていない人がいると、
上ともめたのかなとか性格が悪いのかなとか考えがちだが、
アカデミアには一般社会では暮らしていけそうにもない変な人が多いことを考えれば、
その人が「変人」だからとか「×点がついていたから」とかではなくて
その人の応募したポストで競争相手に負けたからだと見るべきなのだ。

研究者になれずに野垂れ死んだとしても構わないなら止めはしないけれど、
アカデミア以外への就職が絶望的な分野の研究者なんて目指す必要なんかないのだ。