地獄のハイウェイ

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G型/L型大学論議に思う

冨山和彦という人が文科省
「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度化に関する有識者会議」とかいうところで
「極一部のTop Tier校・学部以外はL型大学と位置づけ、職業訓練校化」
をぶち上げたとかでネット上ではちょっとした騒ぎになっているらしい。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/061/gijiroku/__icsFiles/afieldfile/2014/10/23/1352719_4.pdf
冨山和彦はどうやら主に文学部や工学部について言いたかったっぽいのだが
工学部系だと工業高専とかがモデルなのかと思いきや
「最新鋭の工作機械の使い方」とかレベルが低すぎるような気がする。
法学部についてL型で学ぶべき内容に「大型第二種免許」とか書いていて
司法書士とか行政書士とかの資格取得とかは考えていないらしいので
コンサルの人が実務の在り方について分かっているのかかなり疑問な中身だ。

それはさておき、こういう議論が起こる度に不思議に思うのだが、
現在でも保険系の学部(医学部、歯学部、薬学部、看護学部)というのが
特に私大のかなりの部分は「職業訓練」に主軸を置いた状態になっているというのが
ほとんど無視されているような印象がある。
東北地方に医師が不足しているから医学部を新設しろとかの議論は
どう考えてもアカデミックでグローバルな競争を目標とした人材育成ではなく
ローカルな職業人養成を目指した議論なのだと思うが、
大学の在り方議論では取り上げられることも少ない。
教育学部も基本的にはローカルな常用に対応した職業教育がメインではないのか?