地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

科学者の得手不得手

ふと思ったのだが、
科学者と言われる人々が優れている点は、
専門的な知識を別にすれば、
どのような点だろうか?

もちろん科学者といっても、
物理系とバイオ系では数学的能力などで大きな差がある。
はっきり言っていわゆるバイオ系だと一部の例外を除けば
数学的能力は職業研究者でもそれほど高くはない。
抽象的な数学はもちろんのこと応用数学的な能力でも
そっち方面の学部卒の人と比べたら全く勝負にならないだろう。

そうは言ってもバイオ系であっても研究者になっているのなら、
現象の因果関係とかメカニズムを整理したり評価したりなら、
漠然と理工系学部を卒業した学部卒の人よりは
おそらく優れていると考えて良いのではないかと思う。

それ以外にも段取り力だとか
成果のアピールに関わる能力なども
科学者は高い水準にはあるのかもしれないが、
これは例えば興行師とか広告業界の人とかも
非常に高い水準にあるだろうから
他分野の専門家と比べて、
科学者が格別高い能力を持ってるとまでは言えないかもしれない。

一方、科学者があまり得意でなさそうなものに
利害の込み入った人間関係についての推量が挙げられるかも知れない。
もちろんステレオタイプに過ぎないかもしれないが、
学級肌と言われれば世渡りについてウブなイメージだろう。
陰謀とか詐欺とかそういった方面に関して強い人もいるかもしれないが、
多くの研究者はそっち方面は政治家や実業界の人ほどではなさそうだ。

科学者が政治的な争点に首を突っ込んでも
空回りしがちと言うか下手をするとピエロになりがちなのは、
単に知識がないからというよりも
背後にある利害関係等を正確に読み取るのが不得手だからかもしれない。