ある医学系の研究者が
「科学から社会や政治の影響は可能な限り排除すべき」とかの趣旨を
力説しているのを見て正直がっかりした。
医学とかそういうのって
単に真理を追究するのではなく
社会的な意味での善を求めてもらわないと困る。
別の医学系研究者も
「科学は本質的に権力・政治・社会といったものに全くの無関心である」
とか言っていたりするので、
医学系研究者ではこういう感じの人は珍しくないのかもしれない。
もちろん今年のノーベル生理学・医学賞の大村智さんのように
「世の中のためになる」ことを信条としている人もいるので
皆が皆「科学は科学、社会は社会」とか考えているわけではないだろう。
もしかすると冒頭に挙げたような意見の人達から見ると
大村さんは科学の何たるかを分かっていないとかいう事になるのだろうか？
科学上の真偽の判断から社会の影響を排除すべきだというのなら分からんこともないが
研究の目的や方針を決めるときには「社会」を忘れてもらっては困ると思う。
