地獄のハイウェイ

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金額では負けていません

読売新聞などの報道によると東京大学は27日、
多比良和誠教授らによる論文不正疑惑に関して
「実験結果が再現されていない」と発表したそうだ。
これで東大もクロ確定との判断を公表したことになる。
また、複数の報道によると2000~05年度の期間に
国が多比良教授に支給した研究費の総額は約14億4000万円に上るとのこと。

一方で、
韓国の捏造事件の黄禹錫(ファン・ウソク)教授に対して
韓国政府は1998~2005年に研究費約84億ウォン(約10億円)を支援した
共同通信などが報道しているので、
多比良教授は金額では負けていない(物価換算していないので大小は不明)。

黄教授は韓国で国家的英雄に祭り上げられていたが
多比良教授は一部専門家のみに知られた存在に過ぎない。
自分の不勉強もあるので大きな声では言えないが、
捏造疑惑が起きるまで多比良教授の名前は全然知らなかった。
産総研ジーンファンクション研究センター長も兼任しているのだから
RNA業界では有名人だったのだろうけれど日本での国民的知名度は低い。
そういう程度の研究エリートが
捏造の程度とかそういう問題は別にして
お隣の国家的英雄に負けない研究費を支給されているのだから
日本の科学予算の規模は世界の中では相当に大きいのだと、
韓国なんか目じゃないレベルなのだと実感できる。
日本は低落傾向にあるとはいえ、リッチな国なのだ。

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本記事はstochinaiさんのブログサイト「5号館のつぶやき」の
2006年01月26日付エントリ「大学の腐敗 」
http://shinka3.exblog.jp/3435459
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