dankogaiさんのサイト"404 Blog Not Found"の2007年03月16日付の記事
「科学=永遠のβ版」http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50787697.html
は非常に興味深いし、良いところを突いていると思う。
「確かに永遠のβ版には、100%保証はありえない。それでもそれが役に立てば人々は使う。間違っていることだって、使いながら直して行けばいい。」
間違っても良いとする可謬主義的な知識論はこれまでもあったけれど
β版つまりかなり完成品に近い状態に喩えたところが素敵だと思う。
そう確かに科学は問題があるにせよ結構上手くやっている。
「使いながら直して行けばいい」の部分に関しては
「ノイラートの船」の比喩つまり我々の知識のあり方を
「自分たちの船をいったんドッグに入れて解体して建造し直すことができずに、大海上でそれを改造しなければならない船乗り」
に喩えたことを連想した。
これまでは「ノイラートの船」はどちらかと言えば
根本的やり直しができない中で探究を進めていくしかないという
知識に関する基礎付け主義の断念という文脈で語られてきた。
だがノイラートの船は沈没寸前で漂流していると
悲観しなければならないというものではないだろう
実はむしろ十分快速に運行されていると考えても良いのではないかだろうか。