地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

もう「科学者」にダマされないための5ヶ条

1)専門分野外の科学者は素人と思え

これまでも何度か指摘しているが、

https://katsuya-440.hatenablog.com/entry/64832862
物理学者は医学者ではないし、天文学者生物学者ではない。
細胞生物学者は動物学者でもないし進化生物学者でもないし、
また病理学者は公衆衛生学者ではない。
ちょっと専門を外れると
熱心な素人に劣る知識レベルのことも決して珍しくない。

2)TV等のマスコミで頻繁に見掛けたら科学ジャーナリストだと思うべし

もちろんのこと例外もあるが、
研究競争の渦中にいるような科学者は暇がないから
マスコミに頻繁に登場するようなことはあまりない。
そういう暇が十分にあるのは、
知識はあってもあまり研究していないような人か、
さもなくばリタイアしかけた老大家ということになる。
研究については他人の研究を参照するだけなので
むしろジャーナリストのような知識をまとめるだけの立場だと見なした方が良い。

3)専門分野でも科学者は間違えることがある

誰でも勘違いによる間違いと言うのもあるが、
それ以上に根本的な問題として
ホットな論争が起きているような分野では
その科学者が主張している説が間違っている可能性がある。
むしろ科学という分野では新説のかなりの部分は
後に否定されることになるようなものだと思っておいた方が無難。

4)科学者は自分と違う意見には手厳しいものだと思え

研究成果や資金獲得を巡って競争している中では
競争相手に花を持たせるようなお人好しが生き残れるような業界ではないだろう。
相手の方が間違っていると思ったら遠慮しないのは普通のことだ。
予算や地位が絡んで主導権争いしている場合には批判のトーンが高くなるし、
とりわけジャンル外からの越境者(侵入者)と対立した場合は全く容赦がない。

5)科学者が大事にしているのはジャンル内の仲間の評判

研究競争といっても所詮はジャンル内での競争だし
成果の顕彰もジャンル内の同僚評価に依存するものなので、
科学者は同業者から無能だとか裏切り者と評価されることを恐れていることが多い。
4)とは矛盾するように思われるかもしれないが、
同僚に裏切りと思われるくらいなら大衆を騙すのも躊躇しないし、
所属している業界を敵に回してまで一般市民の味方するなんて期待しない方が良い。