地獄のハイウェイ

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科学者自身による仕分けはできないのか?

行政刷新会議による事業仕分けに対する科学者達の反応は、
「科学研究は重要だから仕分けは慎重に」というか
「予算を減らさないで」というような感じのものが多い。
もちろん個人のレベルでは
研究の無駄をなくそうという意見もあったり
例えば京速スパコンへの批判もあったりはするが、
偉い先生方が出すような共同声明の類では、
「仕分けにも妥当な部分もあるので我々も計画を見なすべき」というようなのは
残念ながらほとんど見当たらないようだ。

京速スパコンは分かりやすいので擁護派も批判派も目立つが
アカデミアの総意としてこれをどうするべきか考えてみようということはないのか?
縦割り行政の弊害で似たような事業が複数あったりするのはちょっと効率が悪いし、
文部科学省と他省庁の調整なんかは難しそうだからこそ
科学者サイドで重複業務の「仕分け」をやっても良いのではないだろうか?

例えば「感染症研究国際ネットワーク推進プログラム」は
廃止又は予算要求の縮減(2割~半減)という厳しい査定を受けているが、
コメントにもあるように国立感染症研究所に中核を形成した方が良いように思われる。
更に言えば、
理研感染症研究ネットワーク支援センター( http://www.crnid.riken.jp )は
国立感染症研究所http://www.nih.go.jp/niid/index.html )とかなり似たようなところだし
公衆衛生に関する責任や権限の点で感染症研究所の方が重要なのではないだろうか。
いっそのこと感染症研究ネットワーク支援センターを
文部科学省所管の理研から切り離して
厚生労働省国立感染症研究所の傘下に移してしまった方が効率的では?という気もする。
こういう議論は省庁間の利害衝突で話がまとまり難いだろうから
科学者の方から提案しても良いのではないか?