地獄のハイウェイ

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日本学術会議会長がホメオパシーを否定

日本学術会議が「ホメオパシー」についての会長談話を公表。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d8.pdf
社会に変に根付いてしまって除去が困難になる前に芽をつもうという考えだろう。
金沢学術会議会長は、昨年(2009年)2月の「第10回厚生科学審議会」でも
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/02/txt/s0204-2.txt
ホメオパシーに関して警鐘を鳴らしているので
山口での訴訟を切っ掛けにした一連のネット議論よりも早い段階から
問題視していたことは間違いない。

この学術会議会長談話がどのくらい世間に届くか分からないが、
学術的な世界からホメオパシーを排除することで、
カルト宗教系のインチキ医療として対処する方向になっていくのではないだろうか。

※2010年8月26日追記
学術会議の会長談話を受けて
医療関係の職能団体と関連学会の反応が続いている。
日本医師会と日本医学会が両方の会長の連名で
学術会議の会長談話に「全面的に賛成」を表明。
http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20100825_1.pdf
http://jams.med.or.jp/news/013.html
日本歯科医師会と日本歯科医学会も同様に
学術会議の会長談話に「全面的に賛成」を表明。
http://www.jda.or.jp/text/homeopathy.pdf
http://www.jads.jp/news/homeopathy.pdf (←8月27日追記)
また日本獣医師会と日本獣医学会もほぼ同様
https://seo.lin.gr.jp/nichiju/suf/topics/2010/20100824_01.pdf
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsvs/pdf/homoeopathy20100824.pdf
この3組の職能団体と関連学会は学術会議と歩調をあわせている模様。
一方、日本薬剤師会は学術会議の会長談話を受けて、
「(大意)医薬品類似物が使用されることは極めて重大な問題」と
抽象的かつ婉曲な表現ながら見解を表明。
http://www.nichiyaku.or.jp/contents/kaiken/pdf/homoeopathy.pdf
はっきりとホメオパシー否定を打ち出せないのは
業界が効果の疑わしいサプリメントの販売を抱えているからなのか?
むしろ日本助産師会の方がストレートに学術会議の会長談話に「全面的に賛成」を表明。
http://www.midwife.sakura.ne.jp/midwife.or.jp/pdf/homoeopathy/homoeopathy220826.pdf
さらに踏み込んで
「会員に対し、助産業務としてホメオパシーを使用しないよう徹底いたします。」
ホメオパシー排除に舵を切った。

※2010年8月27日追記
日本薬学会も学術会議の会長談話に「全面的に賛成」。
http://www.pharm.or.jp/hotnews/archives/2010/08/post_217.html
国際統合医学会というところも
日本学術会議(金澤一郎会長)の談話、日本医師会(原中勝征会長)、および日本医学会(高久史麿会長)の声明を支持していくことを表明しました。 」
http://www.is-im.org/index.html
この国際統合医学会というのはUMINに情報がないのでよく分からないが
名誉顧問に高久史麿(日本医学会会長)の名前がありその流れからだろうか?
(名誉顧問には日本ホメオパシー医学会理事長の帯津良一の名前も!)
見落としていたが日本薬理学会も学術会議の会長談話に「全面的に賛成」。
http://plaza.umin.ac.jp/JPS1927/oshirase/info20100825.html