地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

本気で研究したかったら日本の科学の将来なんて心配するな

若手研究者の生存競争云々とかの話題になると
「日本の科学の将来を憂える」とかそういう意見が出てくる。
そういう心配をする人の気持ちが判らない訳ではないけれど、
そういうのはある種の業界「村」的な発想であって、
これからチャレンジしようとする若者には相応しくないと思う。
スポーツでも芸術でも「業界」の将来を心配するのは
ちょっと年を取ってドメスティックな指導者なんかだというのが相場だ。
既存の利害を共有するある種の共同体からの発想から
日本の業界が衰退するとかしないとかの心配をする訳だ。
自分が飯を食っている産業の将来を心配することは仕方ないと思うが、
ちょっと立ち止まって考えてみて欲しい、
日本の数学者にとって日本のバイオサイエンスの衰退は何か問題なのだろうか?
それってサッカー選手にとっての相撲の衰退みたいなものじゃないのか?
研究者になり損ねて家族に迷惑を掛けるなるかもしれないのに、
他人様の未来の心配するなんて余裕なんかないでしょ?
その研究をやらないと死んだときに後悔すると思って
野垂れ死にのリスクを冒してでも研究の世界に飛び込もうと言うなら
ドメスティックな学界のことなんか心配せずに世界に飛び出せばよい。


 男児志を立て郷関を出ず 
 学もし成る無くんばまた還らず 
 骨を埋むること何ぞ墳墓の地を期せん
 人間到る処青山あり