地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

ペダンティック・ナンセンス

ちょっと前に流行った本に、ソーカルとブリクモンの「「知」の欺瞞」(岩波書店)というのがあった。

「科学をめぐるポストモダンの「言説」の一部が「当世流行馬鹿噺(ファッショナブル・ナンセンス)」に過ぎない事を示し,欧米で激論をよんだ告発の書」(岩波のサイトの宣伝文句による)

だということで話題を呼んだのだけれど
当時立ち読みでチラッと見たけれど、結局あまり興味が持てなかったので買わなかった。
もともとポストモダン思想に対して大した興味も敵意もなかったし、
ポストモダン思想家が「科学」に関してナンセンスなことを言っていても
よくあることのようにしか思えなかったということが大きかった。
要するに科学者のエッセー等で披瀝される人文系学問や芸術などに関する薀蓄が
いい加減でウンザリさせられることが頻繁にあるのと同じように思えた。
功なり名をあげた大学者が知的権威を発揚したくて
つい哲学や宗教に関する半可通な知識をひけらかすのはよくあることだ。