地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

基礎科学の潜在的実用性を強調するのは?

国立大学法人化などの昨今の大学問題の中で
学問の社会への貢献を求める風潮に対して、
基礎科学の潜在的な実用性が主張されることを良く見かける。
確かに浮世離れした基礎科学の成果や手法が
ひょんなことから実用化・商品化されることもないわけではない。
けれどもそれは結局のところ、
科学を「実用性」を基準とした序列で評価することに加担していわけで
良いやり方ではないように思う。
基礎科学を産業化のための先行投資としてしか見ないようになれば
基礎研究を「実用化」の観点からコントロールされることを招きかねない。
今よりも予算規模が縮小されることになろうとも
夢やロマンに訴える方が良いのではないかと思う。
予算を削られる当事者の大学の先生達は、
そうは言ってられないのかもしれないけれど。