地獄のハイウェイ

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信奉者の説得は可能である

懇切丁寧に論理的に筋道立てて説明しても
疑似科学とかオカルトなどの信奉者の説得は
非常に難しいというのは確かにそうであるが、
信奉者の説得が不可能だとは全く思わない。
必ず説得可能であるとまでは言わないが、
かなり多くの場合において説得は可能であると自分は思う。
ただし真正面からの論証だけでそれを到達するというのではない、
むしろ様々な社会心理学的テクニックを用いて
強制によらず信奉者の信念の変更という目標を達成するのだ。

カルト集団に逸脱した信念を植え込まれた場合の
いわゆるマインド・コントロール状態からの脱出は
容易ではないにしても決して不可能ではない。
それと比べれば疑似科学やオカルトからの離脱は
到達目標が高いということは言えないであろう。
そしてカルトからの脱会の際に用いられるのは、
信頼関係の構築に基づく説得である。

ネットで「相対性理論は間違っている」とかわめく人物を相手にするのならともかく、
家族など自分の大切な人が医療に関する疑似科学を信奉している場合には、
何としてでも説得して信念を変えさせなければならない逼迫した状況なのだから、
「信奉者の説得は可能である」と信じて欲しい。
貴方の大切な人を救うためなら
貴方の人生のいくらかを犠牲にすることを躊躇してはならないはずだ。

本記事は、lets_skepticさんの「信奉者の説得について」
http://d.hatena.ne.jp/lets_skeptic/20080618/p1
というエントリーに触発されて書いたものです。