地獄のハイウェイ

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ダーウィンとバイオ・サイエンス

今日2月12日はチャールズ・ダーウィンの生誕200年だそうだ。
もちろんダーウィンの業績は非常に素晴らしいものであると思うが、
現代の生物学的研究のどのくらいの割合がその知的遺産を相続しているのだろう?
もちろん嫡流である進化生物学は遺産の100%を受け継いでいると言えるだろうが、
人数と予算で圧倒的多数を占める分子生物学とか細胞生物学とか
いわゆるバイオ系ではダーウィンのもたらした物はかなり僅少ではないだろうか。
自然選択説も進化論も知らないバイオ系研究者というのもほとんどいないだろうが
研究を進める上でそれらの知識が不可欠かと言うとかなり疑問だと思う。
またバイオ系の論文のどれほどが、
自然選択説に見られるような確率的・統計的な傾向性に訴える説明様式を使っているだろうか?
自分の見る限り今日のバイオ系の研究の大部分は、
ダーウィンが生み出したものとは異なる知的伝統に属するのではないかと思う。