地獄のハイウェイ

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ABCから始めてどこまで到達できるのか

gorotakuさんという方の「大学でアルファベットを教えて何が悪い」
http://d.hatena.ne.jp/gorotaku/20110219/1298093855
という記事を見てあれこれ考えてみたのだが、
初等中等教育で落ちこぼれた人のセーフティーネットとして下位ランクの大学が
かなり初等的なところから教えているというのは、
自分にはやはり健全なこととは思えない。

大学進学率が高くなったとはいえ半分近くの高校生は大学に進学しない。
経済的な事情から進学せずに就職する人が多いとは思うが、
いわゆる底辺校で大学進学率が低いので、
初等中等教育で落ちこぼれた人の多くは大学に進学しないということになり、
いわゆるFランク大学セーフティネットとしての機能は、
実はそれほどでもないかもしれない。
いわゆるFランク大学でも学費は決して安くないので、
留年を何回でも繰り返すことができる程の経済的余裕があれば良いのだが、
そうでないとすると最低年限+αで卒業したいという人が大半だろう。
そうなってくるとアルファベットから始めてどこまで到達できるのかが問題になってくる。
ほっておいても自分で勉強できるような学生なら良いのだが、
そうでないなら相当に世話を焼いても中々に厳しいものがあると思われる。
中学初期の段階で落ちこぼれている人なら
身についても中学3年間+高校3年間の内容くらいということにもなりかねない。

もちろん再チャレンジが容易な社会が望ましいと思うし、
努力しようとする人を援助する仕組みがあった方が良いとは思う。
個人的には中学卒業と高校入学が連続しなければならないという強迫観念を捨てて
中卒浪人とかあるいは社会に出て何年かしてからでも
高校入学できたり高校を出直したりする方が健全なように思う。

そういえば10年ほど前に
中卒で世界チャンピオンになった井岡弘樹が、
32歳で高校に入学したなんて話もあった(その後卒業している)。
http://matinoakari.net/news/item_31202.html
高年齢高校生が普通になった方がいいんじゃないかと思う。