地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

文系の話はそこだけの話じゃないの

新井克弥さんという人の「大学院という学歴ロンダリング
http://blogs.yahoo.co.jp/mediakatsuya/64803939.html
という記事を読んだのだが、
過度に一般化しすぎているような気がする。
ブログ中では文系と限定されているし、
この人の周辺ではそうだったのかも知れないが
少なくとも自分の知る限り理工系では状況は違う。

学歴ロンダリングするだけの値打ちがある大学というのが
どの位のレベルのことになるのかちょっと判らないが
院試もそれなりにあって全入ではないところも少なくない。
例えば東大だと工学系修士だと定員619名に1,635名と2.5倍を上回る。
また内部受験者761名中584名しか進学できておらず、
なんと23%が院試に受かっていないようだ。
http://www.u-tokyo.ac.jp/stu04/e02_01_j.html
少なくとも東大に関しては他大学から修士に入ってくる院生は
東大生の一部よりも院試の成績が良いわけだ。
(因みに東大の場合、人文社会系でも倍率は2を超え内部不合格率45%)

それに理工系で研究をまともにやっている上位の大学なら、
修士なら戦力化されるので、
否応なしにそれなりに仕込まれるので
教育がスカスカということはまずないだろう。

とかく大学関係の話になると、
どのレベルの大学の話なのかが曖昧なまま
「大学」一般について語られがちだが、
学歴ロンダリングの話は文系でも上位の大学には当てはまらず、
いわゆる中堅私大の話ではないだろうか。
その境目がどこなのかは調べてみないとわからないが
旧帝大、旧官立大やおそらく早慶は境目の上側ではないだろうか。