地獄のハイウェイ

科学・技術や趣味のことなど自由気ままに書き散らしています。

「科学者ヘイト」なんてあったの?

サイエンスライターの片瀬久美子という人が
「科学者ヘイト」というのがあったとか言っているそうだ。
http://togetter.com/li/786860
その中で原発事故後の「科学者ヘイト」も凄まじかったんですよ。」
とか言っているがそんなのあったのだろうか?

確かに科学者への信頼が失われたとか言う話はでていて
自分も「科学コミュニティーの失敗なんかじゃない

というような記事を書いたこともあるが
「科学者」というだけで憎悪の対象とまでなったというケースは寡聞にして知らない。
東京方面だと反原発デモが盛り上がったりしていたこともあったから
ひょっとすると原子力村関係者などは色々と言われたりもしたのかもしれないが
原子力と特段の関係のない科学者があれこれ言われたりしたとは思わない。
少なくとも細胞生物学とか発生生物学の関係者は蚊帳の外だろう。
涙の記者会見で有名になった小佐古敏荘などは原子力村関係者だが、
ニワカ反原発論者から尊敬されこそすれ憎悪されたことなどなかったのではないか。

片瀬が糾弾している御用Wikiというサイトは
硬直した敵味方二分法の上に本物の御用学者の糾弾よりも
エア御用批判の方が力が入っているような杜撰なものだったとは思うが
そこで取り上げられた御用学者にしてもエア御用にしても
その数なんてたかが知れている。
片瀬はそこで糾弾されて嫌な思いをしたのかもしれないが
個人的な経験を安易に普遍化されても困りものだ。